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公開日:2024.01.04

國本戸塚区長
「躍動を合言葉に」
年頭に抱負語る

  • インタビューに応える國本区長

 本紙では國本直哉戸塚区長に年頭インタビューを行った。コロナ禍を経て地域活動が再開したことに触れながら、今年は「躍動」を合言葉にすると語った。また、樹齢60年を超えた柏尾川沿いの桜を守るための検討を始める考えを示した(聞き手/添田守男)。

 ――昨年はコロナ禍を経て「普通の日常」が戻りました。区政運営で感染拡大中と変わった点を教えてください。

 「戸塚区は『こころ豊かに つながる笑顔 元気なとつか』を区政運営の基本目標に掲げています。昨年5月、新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、再始動・リスタートを合言葉に取組みを進めてきました。地域ではさまざまな活動やイベントが再開、皆さんが顔の見える状況の中で、地域のつながりづくりを進められたと思います。

 また『戸塚ふれあい区民まつり』では、会場での飲食が復活し、これまで以上に多くの方にご来場いただきました。子どもから大人まで大いににぎわい、笑顔のつながりができたことは、まさに基本目標の前進になったと思います」

ハートプランの意義

 ――第4期のとつかハートプランが進んでいます。進捗状況は。

 「人と人とがつながり、誰もが心豊かに暮らすことができる地域社会の実現に向けて、とつかハートプランを推進しています。

 昨年に引き続き、戸塚区社会福祉協議会と協働で『とつかハートプラン活動発表会』を開催し、居場所づくりをされている3つの団体からの活動発表がありました。障害の有無や性別に関わらず、誰もがその人らしく過ごせる居場所の重要性を再認識したところです。さまざまなところで、ゆるやかなつながりづくりが進んでいることに、改めて地域の皆さんの熱い想いとチカラを感じました。

 今年は4期の一層の推進と同時に、第5期計画の策定に向けた準備を進めていきます」

災害対策は必須

 ――災害対策も区民がのぞむことです。

 「昨年も地震や大雨など、各地で自然災害が発生しました。災害に対しては、一人ひとりが自分事として捉え、しっかりと備えることが大切。地域防災拠点の訓練では、多くの区民にご参加いただき、中には夜間訓練を実施するところもあるなど、防災意識が向上してきています。

 また、戸塚区では災害時に自宅で避難生活が行えるよう『お家で避難リーフレット』を作成しました。安全確保のためのポイントを記載しているので、ぜひご活用を。

 昨年実施した区民意識調査では区が取組むべき重要なものとして、『災害に対する取組、防災・減災活動への支援』や『防犯対策への支援』が必要といった声が多かった。これまで以上に皆様の安全・安心のための施策に力を注ぎます」

スポーツ選手活躍

 ――昨年、慶應高校の丸田湊斗選手など、区にゆかりのある若者や子どもたちがスポーツで活躍しました。

 「昨夏、高校野球で慶應高校が107年ぶりに優勝、その中で活躍された丸田選手が小学生時代には戸塚区にある野球チームに所属されていたとのこと。

 戸塚では、女子スポーツや世界で活躍される選手も多く、スポーツが盛んな街です。児童生徒の活躍も続いており、区としても全力で応援していきます」

 ――区長の気持ちが温かくなるような出来事はありましたか。

 「地域で開催された運動会やイベントに参加させていただく中で、区民の方から『みんなで集まれる機会を待っていた』や『こういうイベントはやっぱり必要だよね』という言葉を直接いただきました。コロナにより、多くが長い間制限されていましたが、皆さんが顔の見える状況の中で、本当に笑顔で楽しんでいる姿に、大きなパワーをいただきました」

駐停車禁止エリアに

 ――今春、戸塚駅西口の一部が駐停車禁止エリアに指定されます。

 「戸塚駅西口の駅前道路は、朝夕の送迎者による駐停車などで非常に混雑し、その車両を追い越す後続車や自転車が車線をはみ出すなど、大変危険な状態です。20年に実施した交通社会実験の結果を踏まえて、安全に送迎できる乗降場の整備や、区役所ロータリーの利用促進により、安全に駐停車できる乗降場を確保した上で、今年の春に、駅前道路は駐停車禁止とする予定にしています。これにより、長年の課題であった、安全の確保と交通渋滞の緩和が実現できると思います」

 ――子育て支援策は。

 「戸塚区は、駅周辺に大規模マンションが立地し、子育て世代の転入が続いています。そこで、生活習慣を形成する1歳児及びその養育者向けの取組として『1歳児講座』を戸塚区独自に実施するなど、妊娠期から切れ目のない子育て支援を充実し、中期計画の基本戦略『子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ』の実現に向けて、一歩ずつ取組を進めていきます」

区の花・桜を守る

 ――区の花は桜ですが、その象徴とも言える柏尾川の桜の老木化を心配する声があります。

 「戸塚区の花は、区制60周年となる平成10年に、皆さんからの応募によって桜に決まりました。この区の花の桜のデザインマークは、柏尾川の水の流れと桜の花びらをイメージして作られています。ところが、近年この『柏尾川の桜』が、樹齢60年を超える老齢化や病害などにより、倒木などの恐れや危険があります。戸塚のシンボルでもある桜を守るための検討をしていく予定。SDGsや脱炭素にも取組み、戸塚の魅力や緑豊かな自然を未来の子ども達にも継承できるまちづくりを推進していきます」

――最後に区民に新年のメッセージを。

 「再び動き出した活動が今年はさらに活発になり、発展・推進していけるよう『躍動』を合言葉に、戸塚を盛り上げます。区民の皆様が、住み続けたいと感じる戸塚にしていきたいと思っています。今年もどうぞよろしくお願いいたします」

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