第30回かながわ音楽コンクールのユースピアノ部門で県知事賞を受賞した 嶌田 そよかさん 戸塚町在住 中学2年生
向上心が支える演奏
○…4月27日に行われた「かながわ音楽コンクール」ユースピアノ部門本選に出場した。普段とは違う緊張感の中での演奏。弾き終えてまず感じたのは「終わった」という安堵感だった。「緊張はしていたけれど、針が振り切れていたような演奏」と、師でもある母が語る通り、結果は中学生の部最優秀賞。さらに幼児から高校生まで876人の頂点である県知事賞に、初出場ながらも輝いた。
○…「いつからピアノを始めたかは記憶にないくらい」。母が開く音感ピアノ教室で幼いころから音楽に触れてきた。小学4年生ごろから本格的に練習に打ち込み、初めてコンクールに挑戦したのは6年生の時。日本ベートーヴェンコンクールで全国一位になるなど、好成績を収めてきた。これも厳しい練習のたまもの。母の指導については「今も厳しい」と苦笑いを見せるが、「厳しいのは自分にダメなところがあるということ。自分で直さないといけない」と分析。この向上心が素晴らしい演奏につながっていくのだろう。
○…現在、北鎌倉女子学園中学校の音楽コースに在籍中。今回の快挙に学校も喜びに沸いている。この学校を選んだのもやはりピアノのため。自身と同じく音楽の道を目指す友人らに囲まれた環境で、実技の授業や定期演奏会、コンサートなどを通し、技術を高める。「将来は教える側に立ちたい。そのために今は経験を積んで、将来に向かって頑張っていきたい」。夢に重なって見えるのは、母の姿なのかもしれない。
○…今回のコンクールでは、上位入賞者の中からさらに若干名に「コンチェルト賞」が授与される。受賞者は10月に予定されているコンサートで神奈川フィルハーモニー管弦楽団と協演する資格が与えられる。このコンチェルト賞に選ばれることが今回の目標でもあったという。受賞者の発表まではあと少し。発表の時を待ちながら、今日も真摯にピアノに向かう。
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