真打に昇進し、横浜にぎわい座で披露落語会を開催した 立川 左平次さん (本名 鎌田圭介さん)上倉田町出身 43歳
「勝負はこれから」
○…昨年10月、真打に昇進し、名を「談奈」から「左平次」に改名した。そして3月19日、昇進披露落語会を横浜にぎわい座で開催。「この芸能ホールで披露目をやることがひとつの夢だった」と感慨深げだ。振り返れば14年前、にぎわい座ができたおかげで、東京に行かなければ聴けなかった落語が、横浜で定期的に聴けるようになった。そして現在、憧れの舞台を、満員にすることができた。「もちろんこれで終わりじゃない。今後もこの場所でやっていきたい」と力を込める。
○…昨年12月に浅草で、2月には四谷でも昇進披露の落語会を開催。プロデュースや集客は、すべて自身で行った。これは定席のない立川流独特の考え方だ。「師匠連の真似をしながら試行錯誤してきた。3会場900人の集客はひとつの自信になった」と振り返る。7月31日には浅草公会堂で昇進披露の締めくくりとなる落語会を開催する。座席数は1100。一人でも多くの人来てもらい、楽しんでもらおうと奔走する。
○…寄席の来場者は様々だ。落語通もいれば、初心者もいる。毎回雰囲気の異なる会場を、それでも楽しませようと落語家は日々頭をひねり、稽古を積む。だからこそ「落語はできれば生で聞いて欲しい」という。自身が落語に魅了されたきっかけも、やはり「生」の体験だった。18歳の頃、旧女性フォーラム(現男女共同参画センター横浜)で見たのが、立川談志さんをはじめとする立川流の面々。天井を突くような笑いは、若者を落語家の道に導くに十分すぎる衝撃だった。
○…「幸せすぎて死にたくなる」。オーバーすぎるような表現も、叶えてきたことを振り返れば合点がいく。師匠・左談次さんへの弟子入り、真打昇進、にぎわい座での落語披露…。どれも、幾度となく思い描いてきた夢ばかりだ。しかし決して満足することはない。「稽古の時間をつくり、噺を増やし、もっと実力をつけたい。勝負はこれから」
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