戸塚区社会福祉協議会の事務局長に就任した 安部 力(ちから)さん 東京都在住 55歳
「困りごと」真正面で受止め
○…保土ケ谷区社協の事務局長から現職に就き約2カ月。コロナ感染防止の観点から、住民が参加する会議などが数多く先送りとなり、思うような活動ができていないのが現状だ。しかし「自然豊かでありながら、都会的な面も持つ魅力的な街。特に古くから戸塚に住む方々の郷土愛に触れることが多い」。その特性を捉え始めている。
○…大学卒業後、機械メーカーの設計職を経て、特養の寮母、そして32歳の時に市社協に転職。異色の経歴だ。「専門は理系でした。父が町医者で高齢の患者さんと桜を見に行くことが恒例で。その手伝いをするうちに福祉に興味を持った」。青葉区のケアプラザでのデイサービス担当がキャリアのスタート。この間大きく変化したのが、介護保険制度の導入だったという。行政の決めたサービスに対し、事業者と利用者が「契約」する形となり、ともすれば型通りの関係に終始してしまう面も。「だからこそ相互に信頼関係を結べる働きかけが大切。それが社協の役割の1つ」と自らの経験から語る。
○…新宿区という都心のど真ん中で育ったものの、野球をしたり、お堀で釣りをしたりする活発な少年時代を過ごす。29歳で結婚。二男・一女の父親でもある。「洗濯、料理…家事もこなします」とニッコリ。週末、早く起きて東京湾に日の出を拝みにいくことが楽しみ。「清々しい気持ちになれる。エネルギーを補給できるんです」
○…第4期の地域福祉保健計画「ハートプラン」の策定が進行中だ。区、区社協が一体となり、高齢化や人口減少などエリアごとの課題改善策を練っている。「生活上の困りごとを正面から受け止め、理解した上で私たちのできることを丁寧に進めていく」。熱い思いが伝わってきた。
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