ふらっとステーションとつかの家庭菜園イベントの講師を初めて務める 真垣 勇輝さん 戸塚町在住 16歳
探求心の果てに「農家」
○…野菜や花の人工授粉などを行うことで、新たな品種開発を目指す「育種」に取り組む。自宅の庭以外に、親戚の持つ農地を借りた野菜栽培や、通学する平塚農商高校の部活動で植物の培養について研究するなど、探求心は尽きない。その知識を生かし、ふらっとステーションとつかで開催する家庭菜園の講演会に講師として初登壇する。「人に教えたことがないので緊張です」
○…小4の時、花屋で見つけたあじさいの鉢に一目ぼれ。購入後、育て方を近所の花屋の店員に教わるうち、植物に興味を持つ。「収集癖みたいで、花が増えるのが楽しくって」とますますのめりこみ、独学で育種にも挑戦。SNSでの発信で花き農家から種子や園芸知識の支援を受け、昨年オリジナル品種のパンジーを商品化するまでに。その道のプロと接することで数多くの品種に触れる機会が増え「作り上げられてきたものをうまく引き継ぎながら、完全なオリジナルを作りたい」と目標を掲げる。
○…「農産物の流通についても知っておきたくて」と1月からスーパーの野菜コーナーでアルバイトを始め、公私ともに植物に囲まれる毎日を送る。給料のほとんどは「新品種」と札のある植物につぎ込まれ、「これ以上増やしたくないのに、どうしても買っちゃうんです」と困った表情を浮かべながらもうれしそうに笑った。
○…「暇さえあれば土いじりしてます」と話し、取材時には花の写真を見せながらその魅力を熱く語る。親戚から借用している農地ではかぼちゃやトマトなどの夏野菜の準備も始まった。生産者の高齢化などの問題にも目を向け、「自分がいろいろ教えてもらった分、今度は自分が花も作物も与える側の農家になりたい」と未来を描く。
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