12月14日、15日に行われる「光のぷろむなぁど」でアートディレクターを務める 藤田 治さん 弘明寺町在住 32歳
アート通して人を結ぶ
〇…地域住民主体のアートイベントの指揮を執る。「ディレクターは枠組みを作るだけ。できるだけ地域の方が作るアートを尊重したい」という。住民や小中学生が作る光の作品を会場の蒔田公園内で調和させることに腐心。イベントを進める実行委員は町内会役員や主婦などが大半だが「アーティストのように創作活動が好きな方が多く、刺激を受ける」と力が入る。
〇…「細かいものを描くのが好きだった」という大岡小時代、ノートに迷路などを落書きしていた。そこからアートに目覚め、美術大学でグラフィックデザインを専攻。友人と2人でギャラリーの壁に貼った白い紙に5日間、ひたすら細かい絵を描き続けたことが思い出に残る。「最初はお互いの絵を干渉しないようにしていたが、次第に絵に対して意見が言えるようになり、コラボレーションできた」。互いの個性を掛け合わせ、チームとして表現することの楽しさを知った。
〇…「光のぷろむなぁど」には、2008年のスタート時、吉野町市民プラザのスタッフとして関わった。目を奪われる鮮やかな色使いのポスターやチラシを作り、イベントの魅力を発信。今年は初めて全体を指揮する立場として迎える。「個性あるメンバーにふれ合えば、この地区の魅力が分かると思う」とバイタリティあふれる地域住民をまとめる楽しさを感じている。
○…中学から吹奏楽を始め、今は父が率いるビッグバンド「ナスカ」でトロンボーンを吹く。「音は一瞬の響きで手直しできないのが魅力」。現在はフリーのデザイナーとしてチラシやポスター、ロゴ制作を手掛ける。「趣味と仕事の区別はついていない」と笑うが「趣味を仕事のように真剣に、仕事を趣味のように楽しみたい」というのがポリシーだ。昨年結婚、今年10月に長男が誕生するなど、公私ともに充実。「南区を横浜の中心にする気持ちで活動したい」と願い、アートを通し、人と人を結んでいく。
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