南少年補導員連絡会の会長で6月に全国少年補導功労者表彰を受けた 小澤 秀行さん 井土ヶ谷下町在住 70歳
愛情で子どもたちを包む
○…児童・生徒が犯罪に関わらないよう、非行防止や健全育成を目的に活動する連絡会の会長を2006年から務め、40人の会員をまとめる。少年補導員になり20年以上。その活動が認められ、6月に全国少年補導功労者表彰の銅章を受章した。「会員の皆さんが支えてくれた」と周囲の人々に感謝する姿に、人としての懐の深さを感じさせる。
○…南区榎町で生まれ、戦後、幼いころに井土ヶ谷へ。南太田小、蒔田中出身で、中学時代には校内の決まりごとやルールを守るための「風紀委員」の委員長になった。「大人になっても(当時と)同じようなことをやっている」と笑顔で少年時代を振り返る。横浜商業高に入学後、堀ノ内町にあった家業の惣菜店を手伝い、店を継いだ。「ずっと南区にいる。このまちに何とか貢献できれば」。そんな思いから、40代半ばで消防団に入団。現在は第4分団の分団長として、約50人の団員を率いている。
○…柔道と剣道を通した子どもの健全育成を行う「柔剣道推進会」に息子と一緒に参加していたころ、当時の推進会会長に誘われ、少年補導員に。以来、区内の学校を訪ねて児童・生徒の現状を知り、「非行防止教室」などを行って、子どもたちに寄り添ってきた。「小・中学生と直に接する喜びがある。子どもの元気をもらい、励みにもなる」と愛情いっぱいの笑顔。01年からは保護司として、犯罪や非行に陥った人の更生にも尽力。人のために尽くす活動は多岐に及ぶ。
○…「ここまでやってこられたのは、妻が理解を示してくれたお陰」。さまざまな役目を担い、慌ただしい毎日を送る中、家庭の支えが大きかったと語る。携帯電話の待ち受け画面にしている2人の孫娘と遊ぶことが楽しみ。「夏休みに遊びにくる」とその日が待ち遠しい様子。来春で少年補導員としては定年を迎えるが、子どもたちを包み込む優しさと正義感は、生涯尽きそうにない。
|
|
|
|
|
|