交通指導員で「交通栄誉章緑十字銀章・交通安全功労者」を受章した 片平 勝久さん 三春台在住 76歳
背中で示す交通安全
○…交通指導員として20年以上安全活動に尽力した功績が認められ、功労者表彰を受けた。1月15日に都内で行われた受章式に出席した時は「全国の功労者が一堂に会して感激した」と興奮した様子で振り返る。25日には、南交通安全協会の新年会で祝福された。「急がず、落ち着いて運転すれば違反も事故も防げる。私の車に乗る人は大概寝てしまう」と誰もが認める心地良い運転が自慢だ。
○…運転免許を取得してから50年以上無事故。違反による減点も助手席に座った人がシートベルトを着用しなかったことでの1点のみ。安全運転を意識するきっかけは40年前、「小学1年だった娘が交通事故に遭いそうになった。身近にそんなことがあれば誰でも気を付けるようになる」と真剣な表情で語る。自宅周辺は急坂や細い道、見通しの悪い交差点が多く、安全面を考慮して昼間から車のヘッドライトを点けることを欠かさない。「周りの人から時々『点いていますよ』と言われるけど」と笑う。
○…生まれは当時の満州で戦後、母の故郷だった南区に移る。子どものころは結核や胸膜炎を患うなど病気がちだったが、高校生で富士山を登りきると「体が弱く、自分の人生は20歳までと思っていたが自信がついた」という。川崎で酒類卸業をしていた父から三春台の酒店を任され、30代で店主に。10年後に食品なども置くスーパーに改装すると売り上げも伸びた。「店に来てくれる地域のみなさんに支えられた」と地元への恩返しを胸に交通指導員のほか、法人会などで積極的にボランティア活動を行うようになった。
○…民生委員を20年務めた妻を「人とのコミュニケーションが上手」と褒める。娘は父の背中を見てか「20年以上、無事故・無違反。気を付けて運転してくれている」と微笑む。「注意すれば誰もができること。次の世代の人に教えたい」。功労者の自信と誇りを持って交通安全を伝えていく。
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