南署警察官で県警剣道大会で優勝した同署で指導にあたる 森川 弦さん 大岡勤務 35歳
ぶれない心と信念伝える
○…警察官の剣道指導を担当する助教を南署で務めて3年目。団体メンバーの一人として参加した10月31日の大会で南署にとって23年ぶりとなる団体優勝に貢献した。厳しい表情が多くなる稽古中とは対象的に「思わず涙が出てしまった」と歓喜の瞬間を振り返る。大会では、南署に赴任した当初から熱心に指導してきた若手署員の活躍が光った。「毎試合、勝利に直結する活躍をしてくれた」と勝負強さを発揮した警察官を称える。
〇…緑区出身で生まれも育ちも横浜。友人に誘われて小学生で始めた剣道は「同級生に負けたくない一心だった」という負けん気の強さで必死に稽古を積み重ねた。主将として臨んだ中学3年時の全国大会は個人戦でベスト8入り。団体でも大将を務めるなどして活躍する。「相手が攻めてくる瞬間の隙を狙う」。学生時代に確立した剣士としてのスタイルは、現在も変わらないという。
〇…県警で名誉師範の称号を持つ剣士に指導を受けた経験などから、「剣道を教えたい」という思いがふつふつとわいた。正義感が強い警察官への憧れもあり、大学卒業後に神奈川県警へ。自動車警ら隊や相模原などで勤務した。「何もかもが印象に残っている。迷子の子どもを案内して『ありがとう』と言ってもらえたことも嬉しかった」と優しい表情で語る。通常業務の合間は稽古に精を出し、剣道助教に。現在は地域課で警察官の装備品の管理などを行いながら、剣道コースを選ぶ約60人の署員と一緒に汗を流す。
〇…ドライブ好きで休日は釣りやスノーボードに出掛けることも。神社や寺を巡る「御朱印集め」も最近のマイブーム。アクティブに過ごすことが多い。指導者として大切にしているのは「苦しいことを楽しくやる」という心の強さ。「荒れた現場ではけがもある。『強い警察』を目指して技術と気持ちを鍛えたい」。ぶれない信念を持ち続ける。
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