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南区 コラム

公開日:2018.03.01

〈連載〉さすらいヨコハマ㉛
京浜急行120周年
大衆文化評論家 指田 文夫

 京浜急行電鉄が創立120周年だそうだ。と言っても品川―浦賀、三崎口、新逗子のではなく、川崎駅付近から川崎大師への大師線で、1899年の開業、関東では最初である。



 日本の電気鉄道は、神社仏閣と関係が深い。最初は1895年の京都の電気鉄道で、東京の地下鉄も観音様の上野―浅草間で1927年である。現在の京急羽田空港線も元々は穴守線で、江戸末期から花柳界で信仰を集めた穴守稲荷神社の参拝や潮干狩りへの路線だった。



 京浜急行でユニークなのは駅名で「青物横丁」「六郷土手」「安針塚」などは、読みやすいが、YRP(ワイアールピー)野比(のび)の意味は分かりにくい。先日、電車内で若い女性たちが「YRPだから米軍施設よ」と言っていて、「横須賀リサーチ・パークですよ」と教えたくなった。雑色(ぞうしき)は「ざっしょく」、弘明寺(ぐみょうじ)も「こうみょうじ」と読まれるのは仕方のないところだろう。

 

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