戻る

南区 コラム

公開日:2019.02.14

栄養士が教える食育コラム 5
ノロウイルスのお話し
管理栄養士 山田恵子〈特別養護老人ホーム勤務〉

 さて問題です。ノロウイルスは1回感染するとその年はノロウイルスを発症しない?



 答えは、いいえです。



ノロウイルスには34種類以上の遺伝子の型があり、違うノロウイルスの型に感染してしまうと2回3回と感染してしまう恐れがあります。現在ワクチンはありませんので、日頃からウイルスを“よせつけない”事が大切です。



 感染経路は2つ。1つ目は牡蠣やアサリ等の二枚貝を生食又は充分火が通っていない状態で食べた時と、生の二枚貝を調理したまな板や包丁、ザル等を熱湯消毒せず次に野菜を切ったりして調理器具に残ったウイルスが体内に入り発症する経路。



 2つ目はすでに感染した方の排泄物や嘔吐物に素手で触れた後にきちんと洗い落とさず体内に入った場合と、嘔吐物等を掃除はしたが熱湯やハイターで消毒・アイロン乾燥させなかったため、残ったウイルスが乾燥し空気中に舞い上がり吸い込んで発症してしまう経路。



 吸い込んだだけで感染する? インフルエンザウイルスは数百万個で発症しますが、ノロウイルスは100個程度で発症します。また、下痢や嘔吐などの症状が良くなっても、長い人で1カ月間は便からウイルスを排出しています。気を付けないと家族全員が感染してしまうこともあります。



 ノロウイルスはアルコール消毒は効果が低いと言われています。嘔吐物や排泄物が付いた便座や衣服など、感染者がいる時には手袋やマスクをしてハイターにつけた新聞紙で消毒しましょう。漂白できない衣類は、ウイルスが舞い散らないようビニールに入れて熱湯消毒を(火傷しないでね)。



参考資料:厚生労働省 国立感染症研究所 HPノロウイルスについて

 

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    南区 コラムの新着記事

    南区 コラムの記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS