創部20周年を迎えた中学生硬式野球チーム「横浜南ボーイズ」の代表を務める 三浦 寿徳さん 六ツ川在住 58歳
陰の努力 誰かが見ている
○…2月、創部20周年を祝う式典を行った。チームの歴史を振り返るビデオが流れると「20年、長いようで短かった」と感慨深げ。80人以上の大所帯でありながら「誰一人見捨てないチーム作り」を掲げる。多くの選手が試合に出場し、実践経験を積めるよう、昨年兄弟チームの横浜中央ボーイズを設立した。
○…「自分は見る専門」と笑い、意外にも野球は未経験。チームとの出会いは15年前、長男の入団がきっかけだった。スタッフと保護者の距離が近くフレンドリーな雰囲気に魅力を感じたという。長男の中学卒業に伴い自身もチームを去るつもりだったが、周囲から「一緒に全国制覇を目指そう」との言葉をかけられ、チーム運営に回った。代表に就任して8年。「素人の自分が本当に代表で良いのかな」とお茶目に笑う。
○…スタッフになった2010年、いきなり試練が訪れる。練習拠点だった旧大岡高校のグラウンドが公園化に伴い使用できなくなった。他のスタッフや保護者と練習場探しに没頭。千葉県の土地を見つけたが「野球ができる環境にはほど遠く、土入れなどの整備に時間がかかった」と振り返る。自分たちの手で約2年の月日をかけてグラウンドを完成させた。「子どもたちから感謝の言葉をかけられ、裏方の自分でも役に立っているんだなぁと嬉しかった」
○…平日は土木関係の会社で働き、土日はチームの引率と多忙を極めるも「元気に野球をしてもらえれば何てことない」と親心をのぞかせる。”努力は必ず報われる”がモットー。「陰での頑張りは必ず誰かが見てくれる。子どもたちには野球に限らず、努力を継続できる人になってほしい」。「裏方」という言葉通り、縁の下でチームを支えていく。
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