南区 コラム
公開日:2020.04.09
まちのお医者さんが教えます コラム❹
新型コロナウイルスの問題点
かかりつけ医に相談を
新型コロナウイルスのような全く新しい病原体は免疫を持っている人はいないので、誰もが感染する可能性があります。また重症肺炎になって死亡する方も少なからずいること、発熱や咳など症状のないウイルス保有者からも感染することが人々の不安をかきたてています。現在、最も信頼性のあるPCR検査は数十個のウイルスがあれば検出できますが、感染力の強さや重症化するかの判別はできていません。
約10年前に出現した新型インフルエンザの時は当初の予想より重症化する患者が少なく、タミフルなど従来のインフルエンザ治療薬や検査キットが有用で、ワクチンも比較的早期にできたため、流行した翌年には季節性インフエンザAとして落ち着きました。
新しいウイルスでも感染した人が軽症で済めば、免疫を持つ人が多数となり流行は終息するでしょう。しかし新型コロナウイルスは有効な治療薬がなく、2割近い重症肺炎や数%の死亡者がいるといわれ、感染する不安は非常に大きいです。一時的にでも厳重な予防策で大流行を防ごうという現状を受け入れざるを得ません。流行が落ち着けば、有効なワクチンや治療薬の開発が間に合う期待が持てます。皆さんが様々な情報に混乱しないよう、私たち「かかりつけ医」がアドバイスしていきたいと思います。
■南区医師会
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