弘明寺商店街近くの絵本店「子どもの本&クーベルチップ」の店長を務める 中村 裕子さん 大岡在勤 65歳
本が紡ぐ新たな物語
○…地域にゆかりのある絵本作家の原画展を経営する絵本店で開く。現在は南区在住の絵本作家・相野谷由起さんら5人の作品を並べたイベントを開催中。散歩がてらに大岡川沿いの店舗に立ち寄る人でにぎわう。8月に開店4周年を迎え、「常連さんも増え、日に日に新しいつながりができるのが楽しい」と笑顔を見せる。
○…幼少期は人見知りな性格で、夢中になったのが読書。感銘を受けた作品は「名探偵カッレくん」。スウェーデンの児童文学で、名探偵に憧れる少年が宝石強盗団と戦うという物語。「内容が面白いのはもちろん、外国の文化や言葉が学べた」と話し、新しい知識や価値観を得られる本の奥深さに魅了された。「幼少期に読んだ本を大人になって読み返すと、ストーリーの見え方が変わって面白い。そう感じる作品が名作と呼べるのかな」とにっこり。
○…息子が小学生だった約20年前、小学校の読み聞かせサークルを立ち上げた。さらに、上大岡にあった書店では常連客と一緒に読み聞かせイベントを企画。「このころには人見知りしなくなった」と話し、書店が閉店した10年前まで活動を続けた。その後も「本好きの子どもを増やしたい」との思いを持ち続け、2016年に絵本店「子どもの本&クーベルチップ」を弘明寺商店街近くに開業した。「これまでの出会いがお店を支えていると肌で感じる」
○…昨今、考えている企画は、絵本の内容に合った職種の人を集めた読み聞かせイベント。「和菓子にまつわる絵本であれば和菓子職人の方に読み聞かせをしてもらいたい。弘明寺商店街にはさまざなお店があるので、皆さんと交流を深めたい」と夢が膨らむ。大好きな本を契機に、新たな物語を作っていく。
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