書道家の母、弟とともにSDGsをテーマにした書道展を企画した 粟津 紅扇さん(本名:粟津 由佳) 蒔田町出身 33歳
「やってみたい」を形に
○...SDGsに関心のある団体や企業に呼び掛けて、環境や人権について考える書道展を母、弟とともに企画した。画期的なアイデアで日本の伝統文化を発信し、「一人ひとりの取組が積み重なって、世界的な問題を解決できる可能性が出てくる」と書道家としての社会貢献を探る。
○...蒔田小出身。3歳の時、母・紅花さんが書道教室を開講したタイミングで書道の道に。「読み書きが好きだった私のために母が教室を開いてくれた」と感謝する。高校生のころは臨書に没頭。唐代の書家・褚遂良の「枯樹賦」などに魅了されたといい、時間を忘れて何枚も書き留めた。その努力が実を結び、大人も混じった臨書展で準大賞を受賞した。「表彰式で自分だけが飛び抜けて若くてびっくりされた」と振り返り、書道家としての自信がついたという。筆を持って紙に向かうと無になり、感覚が研ぎ澄まされるようになったとも。
○...会社員と両立して書道教室の講師を務めるほか、各地で書道の魅力を伝えるワークショップを開いて業界の発展に貢献する。3歳児を育てる母親。未就学児に「漢字を書きたい」と言われて驚くこともあるが、「子どもの『やってみたい』の気持ちを尊重したい。上手に書けなくても『元気に書けたね』などの言葉を掛けるようにしている」と親心を見せる。
○...「何事も挑戦」がモットー。「やったことがないものはワクワクする。失敗から学ぶこともあるので、まずは前向きにチャレンジすることが大事」ときっぱり。書道を海外に広めようと、母、弟とともに書道パフォーマンスをSNSで発信。SDGs書道展も世界を意識した取組の一つだ。柔軟な発想と研ぎ澄まされた感性で、海を越えて人の心を動かす。
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