南まつりの盆踊り大会に第1回から参加し、踊りの指導も行う 望月 初子さん 真金町在住 79歳
伝統つなぐ”もっちゃん先生”
○…南まつりの名物イベント、大盆踊り大会に38年前の第1回から欠かさず参加している。南区には「南区音頭」をはじめとした区固有の盆踊りがあり、その伝承に努める。盆踊りを体操として楽しもうとサークル「百合の会」を立ち上げ、メンバーと南まつりに参加している。「百合の会で踊りを次の世代につなげたい。私に代わる先生を育てたい」と話す。
○…生まれは岐阜県養老町。「昔は観光でにぎわった町。祖父母がお土産屋さんをしていて、よく手伝った」と当時を振り返る。「お客さんを相手にしていたから人見知りせずに育った」。踊りと出会ったのもこの頃で、近所に芸者の置屋があり、遊びがてら行ったのが始まり。24歳の時、横浜で船乗りをしていた男性と結婚し南区へ。「海と船が新鮮だった。岐阜は海がないから」と笑う。
○…地域の活動にも精力的に参加してきた。一人娘が学校に通い始めると、子ども会やPTAの役員を務め、現在も老人会の副会長をしている。「戦争を経験し、困っている人を助けるのが当たり前になった。だから地域活動のようなボランティアに抵抗や苦労は感じない」と話す。「地域に顔を出しすぎて、みんなから『もっちゃん』と呼ばれている。盆踊りでも『もっちゃん先生』で通っているから、望月よりもこっちの方が有名かもしれない」と苦笑い。
○…「踊り以外の趣味を楽しむ余裕はない」と話しながらも「今日も録画予約してきた」とテレビドラマのチェックは欠かさない。現在は韓国ドラマがお気に入り。カラオケも大好きで、盆踊りの練習後は百合の会メンバーと一緒にカラオケを楽しんでいる。天童よしみの「旅まくら」が十八番だという。「カラオケが楽しみでもいい。気軽に盆踊りを知ってもらいたいし、親しみを持ってほしいから」と伝統ある盆踊りが次の世代へ愛されながら受け継がれていくことを願い、今年も南まつりを迎える。
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