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相原正雄さん 伝えたい日本伝統の雇用制度 著書『読んで楽しむ 働くこと』
井土ヶ谷下町在住の相原正雄さん(83)が6月に『読んで楽しむ働くこと』を文芸社から出版した。全日本労働総同盟の国際局長を務めるなど、日本の労使関係構築に長年力を注いできた相原さんの力作を3週連続で紹介する(第2回)。
「残業代ゼロ制度」に警鐘
世界の労働者の労働条件や生活水準の改善を目的とする専門機関ILO(国際労働機関)。世界の労働基準などを話し合う総会に出席し、国内外の労使を知る相原さんは、約190あるILO条約のうち、日本の批准が49に留まっていることは不十分という。「労働者保護に関わるILO条約の1号(1日8時間・週48時間制)や47号(週40時間制)を日本は批准していない」と指摘。良好な労使関係の構築のため、これらの条約に批准してほしいという。
さらに「日本政府は生産性を上げるために労働時間の制限を外し、『残業代ゼロ制度』の導入を進めようとしている」と警鐘を鳴らす相原さん。本では労働時間の制限撤廃が何を意味するのか、そして年功序列や終身雇用など、日本伝統の雇用制度の成り立ちや意味について記述している。
日本人の勤勉さ知る
本を読んだ福島県に住む男性会社員(50代)からは「お金のためだけではない日本人の勤勉さを知ることができた」と感想が届く。
A5判220頁で1400円(税抜)。書店などで購入できる。相原さんは「働くことや雇用制度は世界平和につながる。日本伝統の制度の強みを捨てていいのだろうか」という。(続く)
相原正雄 『読んで楽しむ 働くこと』
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