中村地域ケアプラザで活動する「歌声青春サロン」で指導にあたる 内田 正子さん 中村町在住 73歳
歌で続く青春の心
○…自宅そばの中村地域ケアプラザのスタッフとの出会いをきっかけに、2006年にコーラス団体「すずらん」を立ち上げた。2年後には「いつまでも青春の気持ちで」という願いを込めて「歌声青春サロン」をスタート。多い時は30人以上が集まり、元気な歌声を響かせる。「100歳を超える人も参加してくださる。ここで友人を増やす人も多い」と参加者が心を通わせることを喜ぶ。
○…東京都出身。幼いころから発声の個人レッスンを受けるなど、歌うことが大好きだった。中学生でピアノを習い、高校・大学では音楽専門学校の声楽科で童謡やクラシック、シャンソンを学ぶ。卒業後は、「私ができることは音楽だけだったから」とピアノの講師として小中学生を指導。歌への思いも途絶えず、都内でソロライブを行うこともあった。
○…32歳で長野県に移り、30年間、喫茶店を営んだ。店に置いたピアノで伴奏に合わせて歌うと、来店客から「『上手だね』と言われて嬉しかった。(長野では)人と人とのつながりを感じることが多かったかな」と思い返す。9年前に中村町に越すと、すぐに始めた「すずらん」の活動を通して音楽仲間が増えた。今では仲間と一緒に市内各地のケアプラザや病院を回り、ボランティアで歌を披露している。
○…都内の会社に勤める息子は誕生日などの記念日に食事に連れて行ってくれる。母の日には「横浜の高級レストランで一緒にご飯を食べた」と嬉しそうに語る。父親の影響で小学生から続けているという将棋が趣味。区内のケアプラザや地区センターで対局に没頭することもあり、「頭の体操になる。男性が多いけれど一緒に楽しんでいる」という持ち前の明るさが、歌声サロンに通う人の心をつかんで離さない。「今は歌うことが人生の張り合い。心が澄んでいくような感覚を知ってもらえたら」。歌を元気の源に、青春は続く。
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