横浜市体操協会の会長で競技の普及に尽力する 安藤 泰行さん 井土ヶ谷上町出身 70歳
「楽しい体操」伝えたい
○…区協会をまとめる横浜市体操協会で2011年から会長を務める。3月18日の南区体操フェスティバルでは、教え子と一緒に小学生を指導。体操の楽しさと力強い技の魅力などを伝えた。健康促進に体操を取り入れる高齢者グループの発表会もあり「こうしたフェスでの取り組みが各区に広がってほしい」と願う。
○…井土ヶ谷上町出身。井土ヶ谷小に通った頃、体育でマットや鉄棒運動で担任教諭に褒められたことが嬉しく、南が丘中で体操部に入った。「技ができるようになることが生きがいになった」と競技にのめり込む。「とにかく努力しかない」と厳しい練習を積み重ね、日本大学時代はパワー系の技を武器に関東大会で個人総合3位に入るなど活躍した。「五輪出場が夢だった」と振り返る。
○…引退後は横浜商科大高の教員として40年間勤務。けがに苦しんだ現役時代を教訓に、体操部では「柔軟でけがに強い体づくりの指導に力を入れた。楽しいと思える体操をしてほしい」という。1998年の国体では県代表チームをけん引。日大の後輩が活躍し、優勝した。「最終種目の鉄棒で追いついてくれた」。歓喜の瞬間は昨日のことのように目に焼き付いている。現在は清水ヶ丘公園体育館などで活動するスポーツクラブ「カンガルークラブ」で小学生などを指導。ジュニア世代育成に力を注ぐ。
〇…港南区で妻と暮らす。子どもは3人で孫は高校生から小学生まで7人。「一緒にわいわい過ごす時間が面白い」と優しく笑う。リオ五輪男子団体で金メダルを獲得するなど躍進する体操界だが、けがへのリスクなどから「市内で部活動がない中学校が多いのが心配」という。子どもが始めやすい環境整備が進み、横浜出身の金メダリスト・白井健三選手のような”地元の星”が育つことを期待する。「教え子の中で五輪代表選手が出てくれたら最高」。大好きな体操への思いが消えることはない。
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