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「体の痛み相談所に」 取材協力 堀ノ内接骨院神奈川県柔道整復師会小林横浜南支部長に聞く
堀ノ内町に1990年に開院した「堀ノ内接骨院」は、地域の”痛み相談所”として30年近く患者との”ふれ合い”を実践している。同院の小林哲也院長は「安心と信頼を築くためには、患者さんとの対話が大切」と語る。業界内の信用、信頼が厚く、2009年には接骨・整骨院の院長らで組織される「公益社団法人神奈川県柔道整復師会」の横浜南支部長に就任。地域の接骨・整骨院をけん引する小林院長に、支部の活動や今後の抱負、院の診療方針などを聞いた。
――県柔道整復師会横浜南支部とは。
「県柔道整復師会に12ある支部の中の一つです。南区、磯子区、港南区、金沢区にある約70の接骨院、整骨院が会員として入会しており、柔道整復学術の発展や社会福祉の増進に向けた活動を行っています」
――南区で加盟する接骨・整骨院の数は。
「21の接骨・整骨院が加盟しています。そのうち、六ツ川の『江田接骨院』の江田三男院長は県会長を務め、県民功労者表彰を受けるなど、業界に対する社会の期待と関心が高まっていると感じています」
――主な活動内容は。
「会員向けに地震などの災害に備えた救急救命講習会などのほか、一般の方向けの講習会もあります。地域医療への貢献を目的としたボランティア活動にも力を入れて取り組んでいます。スポーツ大会に救護員として参加し、現在は各地の柔道大会に私たち柔道整復師が伺い、競技中にけがをした選手の応急処置などを行っています」
「対話」で信頼築く
――地域接骨院の役割として大切なことは。
「地元住民に慕われながら、住民が安心できる施術を行っていくことです。そのためには、接骨院や整骨院が地域の『痛み相談所』となって、患者さんの状態に応じ、施術する院の案内役を担うことが重要です」
医療の一端担う
――具体的には。
「病気に関することは整形外科、体の歪みなどが原因で症状が出ると言われる偏頭痛には、脳神経外科を案内するなど、病院との連携診療(検査)により、体の痛みを早く取る施術を目指すことです。医師、歯科医師や薬剤師ともつながりがあり、必要に応じて紹介を行っています。常に各機関と連携しながら、医療の一端を担う気持ちで診療しています」
子ども、高齢者に優しく
――堀ノ内接骨院を開院してから30年近く経ちます。
「常に患者さんと心を通わせた『対話』が重要であると感じています。明るく話しやすい接骨院を目指してきました。お子さんやお年寄りには特に優しい診療に努めています」
――施術方法、方針はどのようなものですか。
「新しい機器を揃え、痛みの具合によって効果的なものを使い分けています。患部周辺の血流を良くするように促す低周波電気療法や、機械の高速振動により、血行改善を目指す施術など、治癒効果を高めるための物理療法が主体です。体内から自然治癒力を引き出すことに重点を置いています。副作用がありませんので、アレルギー体質の人でも安心です」
運動指導で健康に
――どのような相談が多いですか。
「腰と膝の痛みは高齢者に多く見られます。当院では痛みを緩和させるだけではなく、家族の方が安心できるような介護相談も受け付けています。ケアマネジャーの紹介はもちろん、機能訓練指導員が寝たきりの高齢者にならないように運動指導もします」
――部活動やスポーツによる痛みの相談は。
「私は開業前、日本を代表する有名選手を多数輩出している北海道・下川町でスキージャンプ団の子どもたちを診ていました。そうした経験から、サッカー、野球、陸上、柔道、剣道などの部活動に励んでいる中高生やアスリートの診療はもちろん、痛みに応じた各種のテーピング指導も行っています」
交通事故相談も
――交通事故に遭った場合の相談にも対応してくれますか。
「交通事故の相談も多く、患者さんの状態に応じて施術方針を立て、保険会社や弁護士への連絡も全て当院で行います。また、筋肉の断裂や重度の骨折・脱臼は、地域病院との連携により診療します。患者さんの居住地域の病院を紹介し、当院との連携で回復を目指すことも可能です。痛みが強く、歩行が困難な場合は往診を行っています。まずはご相談ください」
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