栄養士が教える食育コラム 4 深夜の発熱でもすぐ飲める自宅で作る経口補水液 管理栄養士 山田恵子〈特別養護老人ホーム勤務〉
今の時期はインフルエンザが猛威を振るっており、これからはノロウイルスの兆しも出てきます。
深夜の突然の発熱時に飲むことが多い経口補水液。テレビのCMなどでも流れていますが、一体どのような飲み物でしょう。経口補水液は嘔吐や下痢、発熱によって失われた体内のミネラル(ナトリウムやカリウムなど)や水分を塩分と糖分が適切な割合で配合されているものです。
経口補水液の塩分と糖分のバランスは点滴に使われる輸液とほぼ同じで、弱った体に負担をかけないよう、冷やさずに少量ずつゆっくり時間をかけて飲みましょう。経口補水液のおもな働きは水分と電解質の補給であるため補水液の後、様子をみながら食事も摂ってください。経口補水液は薬ではありませんが、心臓、腎臓、血圧などの病気で食塩の摂取を制限している時には、医師や管理栄養士に相談してから飲むようにしましょう。
では、家庭でもできる経口補水液の作り方をご紹介します。1リットルの湯冷ましに3g(小さじ2分の1杯)の食塩と40g(大さじ4杯)の砂糖を溶かしレモンやオレンジのしぼり汁を入れる。湯冷ましを無塩のトマトジュースで変えて作ると、カリウム補給にもなります。
直径20cmの鍋に湯冷ましを鍋の高さの半分つくり、指3本でつまんだ塩、一握りの砂糖を鍋の中に入れてよくかき混ぜれば、ほぼ正確な経口補水液ができます。
経口補水液とイオン飲料を比べると、浸透圧、電解質、糖質が異なっています。イオン飲料は、経口補水液より糖質が若干高く、喉を潤すには良いのですが、大量の水分と電解質の補給になると苦手です。
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