3月3日から横浜橋通商店街内で絵画の作品展を行う 冨山 芽寿美(めいみ)さん 八幡町在住 38歳
一瞬の感情 永遠の記録に
○…昨年行われていた作品展を見て「自分もここで展示したいと思った」と関係者に直談判し、開催に漕ぎつけた。通っていた大学の先輩との二人展。自身は風景などのアクリル画を中心に展示する。「少しでも和んでもらい、活力を得てほしい」と語る。
○…日ノ出町そばで生まれ育ち、実家はライブハウスを経営。幼稚園の頃に訪れた横須賀の海で、そこにいた女性が目の前の海に人魚を加えて描いたのを見て衝撃を受けた。「見慣れた海が一瞬で写真のように切り取られ、不思議なものを見たような気がした」。その後は絵画教室で見たピカソやモネの画集に心を動かされた。「模写をして、どんな思いで描いたのだろうと考えるだけで楽しかった」という。描き続けて、美術大学に進学したが、学ぶ「理論」と作品作りの自由な感性の間に違和感を覚え、2年で退学してしまう。
○…絵から遠ざかった時期もあったが、やはり描きたいと思った。試しに、さまざまな作風の作品をフリーマーケットで販売すると、対面で感想を聞けた。「絵を見て『ほっとするね』と言われ、描く意味や世界観とかにこだわらず、自分が感じた花の美しさや、猫のかわいさなどの一瞬の感情を描けばいいと知った」。それを契機に画廊を回ってグループ展に出展するなど幅を広げた。
○…2年前、他界したた祖父が暮らしていた八幡町の家に移り住んだ。「緑があり、静かでよく寝られる」と笑う。趣味はカフェ巡り。商店街内にもお気に入りの店がある。作品展には「今後、絵にしたい」という祖父が撮りためていた鳥などの写真も展示。最近では、「テンペラ画」と呼ばれる色彩劣化の少ない作品作りに挑戦。自身の一瞬の感情を永遠の記録として残していく。
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