「東海道 風景街道」の取り組みを行う 湯川 厚子さん 神奈川区在住
『道』が育む人との出会い
○…ウォーキングイベントの主催など、旧東海道を活かした街づくりを行う「風景街道」の運動を支えるひとり。この活動は先日、国土交通省の『関東年間優秀活動賞』を受賞した。
○…神奈川宿に関わる活動をしていた頃、東海道関係者から「横浜の道は、案内も少なくて歩きづらい」と言われた。旧東海道が3つの行政区にまたがる都合上、他県に比べてどうしてもPR活動が散漫になりがちだったという。この言葉を機に、行政区を越えた取り組みに力を入れ始める。その頃から変わらず大切にしているのは、”人そのものが地域資源”との考え方。歴史的な建物や自然風景の維持だけではなく、「自分の住む地域を愛する気持ちや訪れた人をもてなす心を、横浜の東海道の特徴にしたい」という信念だ。
○…現在は精力的に街づくりに取り組んでいるが、「実は始めは横浜が苦手だった」と意外な一言。結婚後に住み始めたため、なかなか街に馴染めず、好きになれなかったという。それでも「私の子にとってはここが故郷。母親がその場所を嫌いじゃだめ」と積極的に地域に関わることにした。街づくりを熱く語るその姿に「今はこの街が好きですか」とは問うまでもない。「今後の夢?もう好きなことは全部やっちゃった」と笑いながらも「横浜の東海道を”生きている道”にしたい」と話す。そこに暮らす人の音や匂いに満ちた、昔ながらの生きた街―。大好きな横浜を、もっと素敵な姿にしていきたいとの思いは不変だ。
○…最もやりがいを感じているのは、活動を通して多くの人に出会えること。「全国の関係者など、普通なら会うこともないような人と一緒に活動ができるのが一番の楽しみ」。その言葉どおり、いつも明るくパワフルに動き回る。かつて江戸と京を1本の道がつないだように、その確かな足どりで、これからも地域の人と人とをつなぐ架け橋になっていくのだろう。
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