今年の夏に愛媛県や三重県など真珠養殖の産地で真珠を育てるあこや貝が大量に死滅し、産業への影響が懸念されている事態を受け、常盤台でジュエリーメーカー「日本雑貨(株)」を経営する半田紗知子さんが、真珠の取り出し体験イベントを企画するなど、あこや真珠の魅力を発信する取り組みを展開している。
半田さんは11年前にジュエリーを扱う「日本雑貨(株)」を設立し、あこや真珠をメインに製造・卸・販売を手掛けている。その後、結婚や出産などを経て昨年から本格的に仕事に復帰。真珠を使って自ら企画・デザインした商品が高い評価を受けるなど、真珠と深く関わっている。
世界の海産真珠の4割を日本産が占め、中でも豊かな海で育ったあこや真珠はその美しさから、世界的にも人気が高い。今夏その真珠を養殖する際に用いられるあこや貝が大量に死滅し、原因が特定されていないという実態をニュースで知り、販売だけでなく産地に寄り添った応援ができないかという思いを強めた。
取り出し体験通じ本物の魅力知って
9月上旬に横浜市内で起業した女性の商品を展示・販売し、応援するイベント「横浜女性起業家コレクション」であこや貝から真珠を取り出す体験型のワークショップを初めて企画。同月下旬にも横浜港大さん橋ホールで行われたハンドメイド素材の魅力を伝える「素材博覧会」で同様の体験会を実施し、産地以外ではなかなかできない体験機会を創出した。
半田さんは「あこや真珠はほかの真珠と違い、1つの貝から1粒しか取れない。それを職人が丹精込めて育ててくれている。取り出し体験を通して多くの人に本物に触れてもらい、あこや真珠の魅力を伝えると同時に産地の実態を知ってもらう機会になれば」と話している。真珠取り出し体験は今後も定期的に実施していく予定だという。
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