保土ケ谷区版 掲載号:2021年3月18日号 エリアトップへ

これまでに6基の神輿を自作してきた 苅部 平吉さん 西谷町在住 79歳

掲載号:2021年3月18日号

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「人の喜ぶ顔が好き」

 ○…「普段は落ち着いた街でも、神輿が通れば途端に賑やかになるじゃないですか」。幼い頃から祭りごとが大好き。中でも神輿は特別だった。方々の祭りに足を運び、神輿を担いで回った。「地域を盛り上げるために」との思いで挑戦しはじめた神輿づくり。「完成した神輿が皆さんに担がれて、周りで見ている人も喜んでくれる。この上ない幸せ」。はじめて自分が製作した神輿が担がれている姿を見たときは「胸にくるものがありました」と振り返る。

 ○…大工の親方だった父の影響か、もともと手先が器用だった。この特性を活かして自動車メーカーの下請けで工場に勤めた経験もある。趣味で「ものづくり」も行っていて、クリスマスの時期になればリースや看板を作って知人にプレゼントするなどしていた。「人を喜ばせるのが好きなんですよね」。神輿づくりのきっかけにもなった、自身の性分だ。

 ○…神輿会のメンバーを唸らせるほどの神輿を製作するも、本業はものづくりとは全く異なり、八百屋だというから驚く。3年前に暖簾を下ろすまでの55年間、西谷の商店街に店を構えた。「朝早くに野菜を仕入れて店頭に並べたら、あとは妻に店番を任せて神輿を作ったりしていたけれど」。一緒に店頭に立っていた妻の理解には「感謝してもしきれない」と頭を掻く。

 ○…長年営んだ八百屋を閉めたが「ゆっくりとしていられない」。朝6時から昼すぎまで野菜の卸しと配達の仕事をして、午後4時から8時までは上菅田町の障害者施設「てらん広場」で食事や洗濯などの手伝いをしている。「動き回って人と会うのが楽しい。忙しくても何も苦にならない」。高いバイタリティの秘訣は周りの人の喜ぶ顔だ。

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