2012年度、川崎市自治功労賞の受賞が決まった 川邉(かわべ)マサさん 溝口在住 87歳
人との出会いが元気の薬
○…長年に渡り町内会や自治会の会長を務め、地域福祉の向上に貢献した市民に贈られる川崎市自治功労賞を受賞。85歳で退いた溝口第一町会の会長職を約14年間務めた功績が認めれた。「まさか受賞できるとは思いませんでした。最初は恥ずかしいからお断りしたんですが、後押しもあって頂くことになりました」。12日には贈呈式が行われ、4月には祝賀会を開く予定になっている。「すべて皆様のお力添えのおかげ。とても嬉しいです」
○…約30年前から民生委員や防犯、防災などのボランティアを行っていた。1998年に夫が亡くなり、引き継ぐ形で同町会長に就任。当時は唯一の女性だったが「夫のやることを見てきたから戸惑うことはなかった」と地域のために尽力。「毎日の様に区役所や警察署、消防署に通った。若い職員から『母さん、母さん』と呼ばれてね。楽しかったですね」と振り返る。
○…1925年、世田谷区に生まれる。編み物が好きなおとなしい女の子だった。結婚を機に高津に移り住み66年。「高津は人情に溢れる街、とても良い所」と微笑む。趣味の編み物や料理は講師の資格を持つ腕前。自宅を教場に多くの生徒に教えていたこともある。今は老人会や小学校などで教えながら、染物や手芸を楽しんでいる。「4年前に娘が亡くなってね」と悲しむが、生活を支える長男夫婦に感謝を表し、「もうじきひ孫が生まれる」と明るい表情を見せる。
○…2年前に全てのボランティアや役員から身を引いた。「これからも地域の人たちには、街のことを考えてほしい」と望む。引退後に旅先で転倒し、今はデイサービスでリハビリに励み、人との触れ合いを楽しんでいる。「100歳の方が元気にトランプをやっている。私も頑張らないと」と声を張る。「これまでも多くの人たちと触れ合うことで健康に過ごすことができた。人と会うことがなによりも元気の薬ですね」
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4月26日