川崎高津南ロータリークラブの新会長に就任した 長井公也(こうや)さん (株)コーヤル代表取締役 70歳
初志貫徹「忍ぶ」美学
○…来年20周年を迎えるクラブの方針に「継続的な被災地の支援」を掲げた。東日本大震災で被災した宮城県石巻の出身。自身も震災で親戚を亡くした。クラブには福島県出身のメンバーもいる。「個人でやることには限界がある。大勢の仲間たちと長期的な支援を続けていきたい」と意欲を語り、「ロータリークラブは奉仕団体。本来の奉仕、有意義な活動を展開していきたい」と言葉に力をこめる。今年度は被災地の図書館に児童向けの本、保育園にテレビを寄贈する予定だ。
○…光学機械(レンズ)の設計、製造、生産を手掛ける会社の代表を務める。社名は自分の名前とレンズを掛け合わせたもの。現在は横浜市青葉区に事業所を構えるが、創業の地は高津区。最近では監視カメラの仕事の依頼が多いのだとか。1つの製品の開発にかかる時間は3〜4カ月、年に5〜6体の製品開発に携わるという。思い立つと朝方の2時から仕事を始めることも。「この歳になっても遊べやしない」という言葉とは裏腹に「好きでないとやってられないよ」と生き生きと語る姿が印象的だ。
○…趣味はカメラ。といっても撮影するのではなく、収集。趣味も仕事に通じている。会社の部屋にはカメラやレンズがずらり。自宅にも多くのカメラが並ぶ。特に好きなのが機械式の古いカメラ。「仏(フランス)のアンジェニューというメーカーの映画用レンズがあってね。一目見て『こういうレンズを一生かかっても作りたい』と思った」と目を細める。
○…一時はクラブの活動に悩む時期もあったが「入会したからには、続けてみよう」と活動。気が付けば入会から15年が経過していた。座右の銘は『百忍一断(ひゃくにんいちだん)』。実家と縁のある政治家の掛け軸に書かれていた言葉が意味するのは、我慢が必要ということ。「仲間たちから引き継がれたクラブの襷(たすき)を投げ出すわけにはいかない」。責任感と忍耐力を持つ新会長の舵取りに期待がかかる。
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4月26日