アート×コミュニティスペース「にこぷら新地」を運営するNPO法人DT08の理事長 川崎 泰之さん 東京都在住 47歳
街を楽しくする仕掛け人
〇…「工作教室や作品展、ギター演奏会とか、ここから新しいものを生み出していく活動を仕掛けたい」と想いを語る。施設のコンセプトから運営方法まで会議で検討を重ねてきた。「何よりも地域の人に使ってもらうことが大事」と、柔軟に対応していくという姿勢を示す。芸術家・岡本太郎などを輩出した地域の歴史から、「アート」を一つのテーマに据えた。「周辺の商店や町工場、地域の農家さんとも何か企画ができれば」と構想は膨らむ。街の個性を生かした地域の拠点づくりに向けて動き出した。
〇…建設会社に勤務し、都市デザイン、景観デザインを手がける。昨年開業した大型複合施設「御茶ノ水ソラシティ」もその一つ。仕事で心がけることは「いい風景や街並みをつくる」こと。建物や道路の色を調整し、心地よく過ごせる空間をつくる。開業後、感激したのは展望台に設置したベンチに、夜、カップルが座っているのを見た時。「人が集まる、利用しているのを見る時が一番嬉しい」。それが仕事の醍醐味だ。
〇…生まれは東京。幼い頃、夢中になったのは電車だった。「撮る方も、乗る方も両方」と笑う。中学時代は友人と一緒に上野駅に1日中張り付き、列車を一眼レフで撮影。「東京近郊区間を乗りまくる」こともあったとか。お気に入りは東急線。「銀色のステンレス製の車体に赤いライン、黒地に白抜きの駅名板がおしゃれでね」とその魅力を熱弁する。「高架下の施設は電車の音がよく響くから、通るたびに何系なんだろうって気になる」。鉄道熱は今も変わらず熱い。
〇…妻と息子2人の4人家族。最近引っ越した新居で、息子と一緒に日曜大工にはまっている。「腰が痛くなるけど、なかなか楽しい」。車庫の扉の色塗りをしている時、近所の人から声をかけられた。「街づくりは、人と人がつながることから始まる。この拠点でしかできないことをやり、価値を創造していきたい」
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5月3日