大山街道沿いの店と協力して、愛着の持てるまちづくりを目指している 木村 憲司さん 二子在住 46歳
まちに学び、人をつなぐ
○…二子地域で母親が営む「駄菓子の木村屋」。その中庭スペースで気軽に立ち寄れる「なか庭マルシェ」を開催した。企画の狙いは大山街道付近で暮らす人に地域のお店をもっと知ってもらうこと。「交通の便が良いだけでは二子地域の魅力は続かない。住む人がもっと愛着を持てるように街をデザインしていかないと」と熱く語る。
○…二子出身。10年前にサラリーマンをやめて大家業を親から継いだときは、街道に積極的に関わっていこうとは考えていなかった。しかしマンションリフォームで入居者だけの交流スペースをつくろうと考えた際、より地域に開かれたスペースが良いと住人や建築士らにアドバイスされ、街道に目を向けるようになった。「話し合いの中で出てきた、いろんな人の『あったらいいな』がまとまったのが、今年3月にできた『なか庭』」。ここから徐々にまちづくりについて考えるようになった。
○…今ではイベントの企画や、街道沿いに店舗を構える経営者同士のパイプ役を買って出るなど、地域活動に積極的だが、人見知りの一面も。始めのうちは地元との関係作りにもちゅうちょしていたが、まちづくりを考える上では必要だからと、1年前からは町内会、今春からは商店会の役員も務めるようになった。「中学、高校は東京だったので、この辺りの人とは少し遠い関係だった。今は街の先輩から、地元の習慣や特徴など、いろいろ学ばせてもらっている」とはにかむ。
○…今目指しているのは大山街道のことを考えるまちの当事者を増やし、街道をより多くの人に楽しんでもらうこと。そのためには世代間交流が必要だと考える。「年配の人と若者が餅つき大会などの街の行事を一緒にやることで、彼らの地元への愛着は強くなる。大家をやっている自分ができるのは、その交流の場を作り、快適にすること」。「なか庭」の役割はこれからどんどん広がりそうだ。
|
|
|
|
|
|
4月26日