高津区を中心に乳幼児の親子が集える「木育おもちゃの広場」を開催する 君 ひとみさん 新作在住 52歳
子育てママにエールを
○…両手に抱えるほど大きなバッグから取り出すのは、温もり溢れる木のおもちゃ。「触れると自分が欲しくなって、つい集めちゃう」と目を細める。子育てサークル「バンブーキッズ」の代表を務め乳幼児の親子向けの企画を開催。「木育おもちゃの広場」を掲げその魅力を伝えながら、作りたいのは子育て中のママが息抜きできる場だ。「みんなすごく頑張ってる。正しいとかじゃなく『いいんだよ』という気持ちを伝えたい」
○…埼玉県出身。大学卒業後は旅行関連会社や土木のコンサル会社に勤め、長男の出産を機に退職。0歳の赤ちゃんとの初めての日々に「すごく悩んだ」。なぜ泣いているのか、どうすればいいのか。訪問に来た保健師の些細な言葉にも崩れてしまうほど疲弊していた。「思うようにいかなくて、36年生きてきてこれか、と打ちのめされた」。育ちに関する知識が足りなかった、と今ならわかる。一言声をかけてくれる人がいれば―。その思いが原点だ。
○…保育士として勤めながら、東京おもちや美術館の「おもちゃコンサルタントマスター」として遊びの重要性を広める。広場だけでなく母乳ケアやベビーサイン体験会、絵本とおもちゃのサロンなど活動は多岐にわたる。コロナ下で会場が取れず、自宅で再開してから「場」の大切さをより実感した。「人に会いたいママがたくさんいる。勇気を振り絞って来てくれる人を応援したい」と思いを語る。
○…高校3年になった長男と小5の長女、夫にも「感謝」と笑顔を見せる。「家族の理解があって続けられる」とにっこり。夢は川崎におもちゃ美術館と、遊びと相談を併せ持つ支援施設を作ること。「ママたちの心の支援もしていきたい」と前を見つめる。
10月11日
10月4日