4月のオープンウォータースイミングアジア選手権10Kmの部で優勝した 松下 彩花さん 諏訪在住 26歳
「負けん気根性」で世界へ
○…海など自然の中で行われる長距離水泳競技「オープンウォータースイミング(OWS)」。4月に日本代表として初めてアジア大会に挑んだ。「とにかく楽しもうと思った」という言葉通りのリラックスした泳ぎで初優勝を掴みとった。5月には東京オリンピックの選手選考を兼ねた大会が開催されたが、低体温になり完泳するも落選。「まだチャンスはある。支えてくれる家族やクラブのためにも代表メンバー入りしたい」と熱を込める。
○…OWS歴6年。以前は競泳選手として水泳に打ち込んだ。母に連れられ、プールに入ったのは0歳の時。以来26年間、水泳漬けの日々だ。高校生以下の競泳最高峰の大会「全国ジュニアオリンピックカップ」への出場経験もあるが、大学2年の時、思うようなタイムが出ず伸び悩んだ。コーチから「おもしろい競技がある」と勧められOWSの世界へ。初めての大会は波酔いで吐きながら泳いだ。「完泳はしたが、当然ビリ。とにかく悔しくてこれまで続けている」
○…諏訪の実家に暮らす。一時就職したこともあったが「泳ぐことに集中したい」とアルバイトをしながら競技に打ち込むことを決めた。「家族には迷惑をかけている部分もある。それでも応援してくれている」と感謝する。大会で弟が給水係を務めたことも。バイトに練習、各地への遠征と多忙な日々だが、警察官で白バイに乗っていた父の影響で大型免許を取得。「いつか父とツーリングしたい」と孝行娘だ。
○…「波や潮の状況、コースなどを自分で考えて泳ぐのが面白い。経験が生きる」と魅力を語る。東京オリンピック出場が今の最大の目標だ。「自分の泳ぎで競技の魅力を伝えていきたい」。ビリからスタートした競技生活だが「負けん気根性」で這い上がり世界を見据える。
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5月3日