海老名市消防本部の昨年1年間の救急出動件数(速報値)と搬送人員(同)がこのほど発表された。出動件数は前年対比で344件増加。搬送者の多くが高齢者であることから、今後は高齢者向けの対策を講じていくという。
高齢化に伴い全国的に増加傾向にある救急出動件数。海老名では2014年の6231件に対し、15年は6575件と増えた。
出動内容は「急病」「一般負傷」「交通事故」「その他」の4項目。昨年に比べ、257件と大幅に増えた「急病」が4142件で全体の63%を占めた。
また、年齢別の搬送者数は昨年と比べ75歳以上の後期高齢者の増加が顕著に現れ、約34%を占めていた。同世代には脳卒中や心筋梗塞など、入院を必要とする疾病者の搬送が多いという。
全国的にも同様の傾向が見られている事を踏まえ、消防本部では「高齢者を意識したシミュレーション訓練などを実施しながら知識を付け、対応を強化していく」と話している。
出動件数の増加は一概に高齢化に伴うものだけではない。昨年4月から座間・綾瀬市とともに3市の通信業務を一元化し、市内柏ケ谷に「指令センター」を設置。消防業務が市域の枠にとらわれなくなり、守備範囲が広域化した事なども増加の一因として挙げられる。
東柏ケ谷や柏ケ谷、上今泉など市境地域では4月以降、入電から救急隊の現地到着までの時間が短縮されている状況もあり、「1分到着が早いと救命率が向上する」といわれる救急活動において協定の成果も現れている。
救急車「適正利用」を
従来は家族が病院へ送っていた「軽症」の場合でも、核家族化などにより、救急車を利用するケースが増えている。搬送状況の3454人、全体の55%が軽症者であることから消防本部では必要度の高い人に提供できるよう「適正利用の理解」を呼び掛けている。
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