海老名市民ギャラリーで4月25日(月)と26日(火)、未だ治療法が確立されていないパーキンソン病と闘いながら絵を描き続けている小熊雪子さん(86)の作品展「昭和の思い出」が開催される。通院する病院では、小熊さんの絵がリハビリに導入されるなど、触れる人の心を和ませている。
子育てが終わった50歳代から本格的に絵を描き始めた小熊さん。絵画のほかにも絵染や押し葉絵などの作品を手掛け、市内でも展示会を行ってきた。
手足のふるえや動作が緩慢になるなど、難病として知られるパーキンソン病と診断されたのは5年前。現在も闘病生活が続き、入退院を繰り返している。作業をしているときは不思議と発作が出なかったため、自身のリハビリとして絵を描いていたという。
懐かしの風景などを描いた絵が病室内で評判を呼んだことから、病院側が「塗り絵を使ったリハビリ」に、小熊さんの絵を導入。「人を元気にする絵」として親しまれている。
今回の展示会は、こうした小熊さんの姿や絵の影響を多くの人と共有しようと、娘の尾山幸さんが企画した。作品は昭和の自然や風物をテーマに、ペンと色鉛筆で描かれ、当日は約40点が飾られる予定。
尾山さんは「昭和の時代に育った方はもちろん、昭和の時代を知らない世代の方も、母の絵の中にどこか懐かしい風景を見つけることができると思います。母の素朴で温かい絵を、楽しんで頂ければ幸いです」と話している。
展示会の開催時間は4月25日(月)は正午から午後5時、26日は(火)午前9時から午後5時まで。入場無料。問合せは尾山さん【電話】046・231・6517。
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