振り込め詐欺やオレオレ詐欺など多様な手口で高額を騙し取る「特殊詐欺」。市内では年間過去最悪の被害件数を出した昨年の同時期を上回る勢いで、被害が多発している状況だ。海老名警察署では「金融機関を利用させない手口もあり、対策が非常に困難になってきている。家族で情報を共有し、個々人でも対策して欲しい」と呼び掛ける。
同署によると、被害者の多くは70代後半〜80代の女性。今年1月から5月6日までに発生した市内の特殊詐欺件数は、年間で過去最悪の44件を記録した昨年の同時期と比べ5件増の19件で、被害総額は約1783万円に上る。その内の15件を占めるのが「キャッシュカード手交型」のオレオレ詐欺だ。
これは金融機関でお金を振り込ませる方法とは違い、デパート店員などになりすました犯人が「あなたのキャッシュカードが不正利用されている」と語り、その後、銀行協会・金融機関を名乗る犯人が被害者宅を直接訪れてカードを停止するためとしてキャッシュカードを受け取るとともに暗証番号を聞き出すという「なりすまし」の手口。
振り込め詐欺とは異なり金融機関での声掛けといった第三者の抑止機能が皆無で、最初の連絡から騙し取られるまでの時間が短く家族らに相談する余裕がなく、騙し取られた直後に現金が引き出されてしまうことが被害拡大の要因になっている。
同署ではこの対策に乗り出そうと、2月から「コール大作戦」と名付けた取り組みを実施。署員らが電話帳記載の番号に連絡し注意を促している。また、コンビニへの署員の固定配置や65歳以上の世帯戸別訪問、電話機の近くに置けるメモ帳やシールなどの啓発品配布など、あらゆる防止策を施している。
同署では「金融機関がキャッシュカードを受け取ったり、暗証番号を聞くことは絶対にありません」と話している。
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