新型コロナウイルスによる外出自粛などで出産の準備が進まず不安な妊婦や家族が少なくないのでは。同じ思いをする記者(妊娠6カ月)が、海老名市を拠点に出張開業助産師として活動する鈴木亜紀さん(50)と山浦直子さん(49)にコロナ禍を乗り切るコツを聞いた。
ピンチはチャンス
今の時代は、病院での出産が主流だが、ひと昔前は自宅で出産することが当たり前で、今ある便利なモノがなかった時代にも出産はあった。
鈴木さんは「これができないから、あれができなかったなどと、マイナスに考えるよりも、これまでのやり方やモノを見直すチャンスにしましょう」と優しく背中を押してくれた。
できること、良いと思うことから
2人が勧めてくれたのは、育児書を読むこと。妊娠中の体のことや分娩経過、育児のことなどを今は本やネットで学べる時代。自分なりに学んだ上で健診の際に「これだけは聞いて帰ろうということを一つ選んで先生や助産師に勇気を出して聞いてみましょう」と鈴木さん。山浦さんは「その上で『これは良い』と思うことを一つずつやってみましょう」とアドバイスしてくれた。そして「自分で産む気持ちを持つこと」が重要とも。
近年は病院で出産することが当たり前になり「どこか病院任せで、産ませてもらう気持ちになりがち」と前置きしたうえで「安直な言い方だけど最終的には『自分で産む』ことになる」と鈴木さん。
この言葉にハッと、した。
お産は体力勝負
出産に向けた準備として2人が具体的に勧めるのが「体づくり」。
これからの季節は冷たい飲み物や食べ物の飲み過ぎ食べ過ぎには注意が必要。太い血管がある首・手首・足首を冷やさないようにする。
切迫早産などで安静が必要な人以外は積極的に体を動かして筋肉を落とさないようにする。3食しっかり噛んでよく食べる。外出自粛で家に居ることが多くなった今こそ「基本的な生活習慣を整えることが赤ちゃんのためにも大切」「妊娠中にお母さんが夜更かししていると、生まれてきた赤ちゃんが『お母さん夜遅くまで起きてたじゃん』と夜に寝てくれなくなる」と山浦さんは笑う。
迷わず専門家を頼る
おっぱいが上手に飲めない、寝ない、湿疹がひどいなど、出産後も不安は尽きない。
コロナ禍で助産師の訪問を受けたり、小児科への受診を控えがちだが、助産師も小児科も対策をしている。
「気になることがあるのに悶々としているほうが危険。とにかくまずは専門家に電話で相談してみるのが一番」「新生児用品は代わりになるものがいくらでもあります。沐浴用のガーゼがなければ小さいタオルで大丈夫」とも。
初めてのことばかりな上にこんな状況ではどうしても外的な要因にばかり目が向きマイナス思考になりがちだが、自分とわが子にとってベターな選択・工夫を考える良いタイミングにすべきなのかもしれない。
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