座間市の栗原神社にこのほど、赤や白の錦鯉12匹が寄贈された。本殿前の池は幅約5メートル、深さ60センチほどで地下8メートルからくみ上げられた地下水を豊富にたたえている。関係者をまとめる大矢一則総代長は「七五三のお参りが華やかになり嬉しい」と喜びを語っている。
錦鯉は、自営業で神社がある栗原中央に住む加藤重光さん(80)正枝さん(81)夫妻が観賞用に自宅で飼っていたもの。15年ほど前、自宅の敷地に池を作った際に全長10センチほどの幼魚を放ち、以来、餌やりと掃除が日課のひとつとなっていた。自宅の扉を開けると近寄ってくる鯉には愛着もわいていたが、かねてから「としもとったので貰い手があれば」と考えていたという。
そんななか栗原神社の大矢総代長が、稼業の畳替えで加藤さん宅を訪れた際にたまたま池を泳ぐ錦鯉の話になり、「それならば」と神社の池で飼うことを提案した。加藤さんも、「神社がもらってくれるなら、多くの人に可愛がってもらえるのでは」と、鯉丸ごと12匹の寄付を申し出た。
神社では今月5日と12日に七五三の祈祷を予定していて、大矢総代長は「今までも鯉はいたが、赤や白はいなかった。鮮やかで明るい気持ちになる。参拝したこどもたちに餌やりをさせてあげたい」と目尻を下げていた。加藤さんの妻で一緒に錦鯉の世話をしてきた正枝さんは「人懐っこい鯉だからたくさんの人に見てもらえて喜ぶと思う」と話していた。
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