6月15日にボランティアきっかけ講座で話す配食支援団体「はこべの会」の代表 高橋 志津江さん 名瀬町在住 73歳
志同じに、縁を結ぶ
○…毎週水曜日は、はこべの日。昼食用の弁当を毎回45食ほど作り、高齢者や家にとじこもりがちの人に届けて、安否確認活動も行う。今年で14年目。年末年始を除いて毎週欠かさず活動してきた。配達の時間になると、利用者が500円玉を握って玄関で待っていてくれる。遅い時は心配もしてくれる。「うれしい」と満面の笑みで手応えを語る。
○…14年前から今年3月ごろまで、名瀬地区社会福祉協議会に事務員、後に事務局長として在籍。事務員の時は、地域での見守り活動が必要だとよく話し合った。研修や福祉講座で勉強するうちに、その必要性を実感。やらなければと奮い立った。高齢者に対する接し方などの福祉講座を自ら企画し、協力してくれる仲間を募ったことがはこべの会の原点だ。「弁当は直接届けるからいい。『味はどうだった?』『おいしかった?』と自然と話の種になる。とてもいい交流ツール」と話す。
○…「できるって思っちゃう」。発足前の準備期間には、本当に配食サービスが実現できるのかと不安に思う仲間もいた。しかし、できる前提で動いた。活動や地域に生かせる研修や講座には、何でも積極的に参加。試食会までの手はずも率先して整えた。行動力が、仲間の不安意識を払拭していった。試食した名瀬町の町内会や老人会からも賛同を得られ、応援が活動を後押しした。
○…同会の仲間とは子どもが同じ学年でPTAの会合で出会った。「志を同じに縁を結ぶ」。今大事にしている言葉だ。気持ちが通じ合う、志が同じ仲間がいたからこそ、今の会はある。配食が終わった後の仲間との会食は格別。気軽に話しながら家庭の悩みも相談し合える。新たな「志縁」仲間と出会える可能性がある今講座。「同じように支援を考えている人はいるはず。自分たちでも活動できるんだと思ってもらえたら」と意気込む。笑顔からは充実感がにじみ出ていた。
|
<PR>
|
<PR>
4月18日