震災から2年、風化を防ぐイベントを開催する横浜市踊場地区センターの館長 加藤 和男さん 泉区在住 47歳
夢は地域のお茶の間
○…東日本大震災の発生からまもなく2年。3月9日・10日には、「私たちは忘れない」をテーマに掲げて企画したイベントを開催する。「自然とそんな雰囲気になったんです」。福島県出身者など、東北にゆかりのあるスタッフがいることもあり、これまでも継続的に行ってきた支援活動。被災地への関心が世間から薄れつつある現状を危惧し、「改めて防災、減災の意識を共有したり、顔見知りの関係をつくるきっかけになれば」と期待を込める。
○…大学卒業後、踊場地区センターの管理・運営にあたる横浜YМCAに就職。多岐にわたって事業を展開するYМCAで、予備校や英語教室の仕事も経験し、昨年3月までは出向で富山市に移り住んだ。その後の帰任先が現職の地区センター。これまでと畑違いの仕事に「いつもいつも勉強」と苦笑しながらも、「YМCAは世界各国で、それぞれの地域に必要とされる活動をしている。人と常にかかわって働いてきた経験は生かせるはず」と前を向く。
○…施設には体育館や音楽室に加え、料理室や焼釜庫なども完備。地域住民がスポーツや文化活動を通じて交流を育んでもらえる場を目指し、講座の企画などまずは利用してもらうための仕掛け作りにスタッフとアイデアを振り絞る。「どんな内容が求められているか、常にアンテナを張っている。自分たちが考えた講座を通じて地域に新たなつながりが生まれたら、それは本当にうれしいこと」
○…馴染みの高齢者たちがロビーで新聞に目を通し、娯楽室で将棋を指すなど、ゆったりした時間が流れる午前中。午後は小学生の賑やかな声が響き、中高生は勉強に励む。「まだ訪れたことがない人、ひきこもりがちな人、そんな人たちにも利用してもらえるお茶の間的な存在になれば」。就労支援の機能をもち、地域の居場所として様々な人が出入りしていた富山のコミュニティーカフェ。そんな施設にしたいと夢見ている。
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4月18日