新しくオープンした「こまちカフェ」の店長 粟倉 理恵さん 矢部町在住 34歳
母親の思い 親子カフェに
○…平戸の週1親子カフェをリニューアルオープン。ついに店舗を構えることになった。母親であるスタッフたちの切実な思いやアイデアがたくさん詰まったカフェでは情報発信だけではなく、母親が活躍できる場づくりにも努める。「母親が孤立して育児をしないことが、こまちぷらすの合言葉。カフェが地域とつながるきっかけになれば」。昔の喫茶店のような、「お節介なおばちゃんがいるような店内が理想」だ。
〇…大阪府出身。知的障害児の施設職員やカフェオーナーなど多彩な経験を持つ。児童心理に関心を持ったのは、高校3年生のとき。ふと訪れた障害者の絵画展で、その純粋な絵に感動した。「彼らのことを理解したい」―。強い衝動にかられ、即座に将来の進路を決めた。短大卒業後は知的障害児の入所施設で3年間勤務。「福祉は地域に開かれ、人情味溢れるものであるべき。人とのつながりがあれば、犯罪も減るはずだと思う」。経験から得た強い信念は、カフェ経営のコンセプトにもなっている。
〇…23歳でかねてから興味のあったカフェオーナーになった後、結婚と出産を経て横浜へ移り住んだのは28歳のとき。一人も知り合いのいない土地で、1歳の長男の遊び場を探そうと区役所を訪れた。「遊び場はないって言われたけれど、実はあった。私のような人に雰囲気や経験談も分かるような情報を伝えたい」。サークル交流会がきっかけでこまちぷらすに加わり、昨年10月から週1カフェの店長になった。「店舗は構えられたけれど、夢が叶ったとは思っていない。まだスタートラインに立ったばかり」
〇…7歳、5歳、1歳の3人の子どもを育てながらカフェの準備に奔走する多忙な毎日。「すごく忙しい」と苦笑いするが、人のためなら頑張れる。「子どもがいても、母親が自分らしく働ける場にカフェがなれば。その中に私も入りたい」。親子カフェには多くの人の夢が託される。
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4月18日