戸塚町にある横浜マイスター匠の里の代表を務める 石川 昇さん 栄区在住 59歳
「ハマの技能」が集う場に
○…横浜市では1996年度から、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者を「横浜マイスター」に選定している。NPO法人横浜マイスター友の会の副理事長、事務局長も務め、あらゆる側面から中心となりその活動を支援する。「マイスター自体の高齢化とそれを伝える人の高齢化が問題」とものづくりの技術伝道の問題に敏感に気を配る。技術を継承するための使命感を一身に背負い、その拠点としてオープンしたのが、「匠の里」。区民らを前に実際にマイスターの称号を持つ人が実演を行ったり、マイスターの作ったものや体に優しいものを食べることができたり。さまざまな伝統技術の結晶といえるコレクションが飾ってある。
○…活動内容としては、子どもたちから高齢者まで、マイスターの技術の普及を目的とした実演会を各地で開く。そこで企画から受付まで担い、コーディネートする。子どもたちが喜ぶような内容を準備すると、「楽しい」などの声を聞けるそう。子どもが椅子作りをした時に、素晴らしい出来栄えで賞を獲った。そのことで、「両親を含め周りの人が『そんな特技があったのか』と驚くような…、ものづくりを通してそんな新発見がうれしい」と無邪気に笑う。
○…幼少期は「独創的で、誰からも親しみやすかったかな」と満面の笑み。大学時代、本来学ぶべき場であるゼミ合宿では、人と人とのつながりが大事と主張し教授と連日飲み歩いたりと破天荒な一面も。趣味は「旅に出て、さまざまな日常に生かせることを発見すること」と童心に返ったように教えてくれた。
○…「マイスターが持つ技能の継承を止めてはいけない」。自身にそう言い聞かせて、やるなら「今でしょ」と飛び込んだこの世界。今後は「活動をさらに充実させ色々な分野に発展させていく」と意気込む。快活に笑いながらも、真剣な眼差しで今後の展望を語った。
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4月18日