夢のある鶴見の未来を語り合う「つるみMONZENシンポジウム」が11月4日、大本山總持寺三松閣の講堂で開かれた。鶴見にゆかりのある7人のパネラーが思いを語り、鶴見駅東西のアクセス向上や、總持寺周辺の門前町化の意見が出るなどし、関係者は「未来につながる一歩になれば」と話した。
このシンポジウムは、区制90周年の節目の年にあたり、100年に向けた意見交換の場として企画されたもの。区民や企業・団体と總持寺が協働で実施するイベント「つるみ夢ひろばin總持寺」の中の一企画として行われた。
パネラーは、鶴見区自治連合会会長の小山和雄氏、区商店街連合会会長の岡野誠一氏、大本山總持寺副監院の山口正章氏、鶴見大学副学長の前田伸子氏、京浜急行電鉄(株)取締役の川俣幸宏氏、鶴見区文化協会理事の坂本昌己氏と、当日基調講演を行った征矢雅和鶴見区長を加えた7人。コーディネーターは、よこはま市民メセナ協会の西田由紀子氏が務めた。
構想図の発案も
ディスカッションでは、7人がそれぞれ鶴見への思いを語ったあと、意見を交えた。
前田副学長は、「歯学部の勧誘で全国に行くが、『鶴見ってどこ?』と聞かれる」と知名度の低さに悔しさをにじませた。
東西のアクセスの悪さなどの意見も出る中、一級建築士でもある坂本氏が、鶴見駅や東口ペデストリアンデッキ、總持寺踏切下にアンダーパスを通し、東西をつなげるといった構想図を提案。「すべて現実的にできるもの」とし、「言葉だけでなく、誰かが勝手に絵を書くことで実現に近づくはず」と意図を語った。
川俣氏は、鶴見の魅力と期待を挙げる中、「観光の可能性」に言及。總持寺を中心にできるとした。
参道再整備の検討明かす
意見交換では、戦前に總持寺の参道入り口付近にあった鶴見臨港鉄道の駅に話がおよび、京急・川俣氏に対して新駅設立の要望の声が上がった。
川俣氏は、参道周辺の環境について指摘。「門前町のように土産物店などがあれば、海外も含め訪問客も楽しめるのでは」とし、パネラーからの意見を募った。
これに対し、山口氏と前田氏は、7年後に總持寺を開山した初代瑩山禅師700回大遠忌と、総持学園創立100周年を迎えるにあたり、現在、参道周辺敷地の再整備を検討中だと明かし、「地域にも寄与できるのではないか」とした。
集まった約100人の区民からは「こうした意見交換の場は少ない。さらに充実させ、実現するための場をつくってほしい」という継続を願う声や、「大きいお寺があるところには門前町があるが、鶴見にはない。ぜひ作ってほしい」といった意見が上がっていた。
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