第66回神奈川県理容競技大会のブロースカット部門で優勝した 中込 隼さん 上倉田町在住 24歳
変化する街と共に成長
○…クラシックなカットの1つである「ブロースカット」。ドライヤーやブラシの入れ方、ハサミやくしの使い方など、理容の基本技術が詰まったものだという。部門初出場にして勝ち取った初優勝には、技術向上と店に通ってくれる人の満足度を上げることへの一途な思いがあった。「一般的には角刈りと言われもするけれど、顔のつくりや肌の色に合わせてカットする奥の深い技術」と話す。
○…大会には今まで別部門で出ていたが、思ったような成績にはならず、心機一転、出場した部門で優勝となった。競技の時間は店舗でのカットに比べ短い30分間で、人に見られながら作業するプレッシャーも大きい。「あがりやすいので、競技が始まったときは手が震えた」。練習では自分の性格や、カットからセットまでいかに完成度を上げるか、誤差も計算に入れ修正を繰り返し、当日を迎えた。「最初は信じられなかった」と表彰台に上った瞬間の思いを振り返る。
○…戸塚小、戸塚中、上矢部高校と、ずっと戸塚で育ってきた。高校卒業後に東京で専門学校に入り、就職。その後、地元に戻り両親が経営する南理容館で働いている。青春時代を過ごした戸塚は、変化の真っただ中だった。寄り道などで使っていた店が、足が遠のいているうちに、再開発で無くなっていたことも。東京から戻ってきたときには、トツカーナが建っていて、風景も変わっていた。「実家に戻るのすら道に迷った」
○…一方で変わらないものもある。「うちで一番遠くから来てくれているお客さんは三重県の人」と笑顔。戸塚から転勤になっても通ってくれる人もいるのだとか。優勝杯を持ち帰った時も、加盟商店会の人からお祝いの言葉をたくさんもらったのだとか。「優勝は運がよかった部分もあり、ゴールではない。カットの時間はお客さんとのコミュニケーションの時間でもあるので、古い街と新しい街の情報発信ができたら」
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4月18日