スペイン・サンティアゴ巡礼の旅をサポートするNPO法人の代表理事を務める 金塚 多佳子さん 矢部町在住 69歳
「聖地巡礼の奥深さをぜひ」
○…年間34万人が訪れるスペイン世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」。キリスト教の十二使徒・聖ヤコブが眠る大聖堂までの巡礼路について、日本人向けに情報提供を行うNPO法人日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会の代表理事を務める。「旅はその人が選択するもの。客観的な情報を伝え、興味のある人の後ろをそっと押してあげるのが役目」
○…国をまたぎ、何日もかけて100Km以上を自分の足で歩くこともある巡礼の旅。中世から連綿と続く歴史があることから大聖堂に向かうコースは幾筋もあり、情報は必須。だからこそ10年前に初めて旅をした際に同会を自身が利用した。以来毎年のように歩き続け、会社を退職後「長年サポートしてもらったから、恩返しのつもりで」と5年前に代表理事へ。現在3期目を迎える。
○…岩手県で生まれ育ち、大学進学を機に上京。戸塚に越してきたのは40年ほど前。旅行好きで毎年休暇になるとケルト文化がある海外に滞在してきた。「もともとバイク乗りで、実は歩くのは好きじゃなかった」。しかしいざ始めると、徒歩ならではの速度に魅了された。異国の景色や食事だけではなく、同じ聖地を目指す旅人との交流の時間。「歩くのはつらい、荷物は重い。けど一回やると同じことをしたくなっちゃう」。なにより歩くことで人生を振り返る、そんな奥深い時間は稀有だと熱を込める。
○…今年は聖ヤコブの祝日が日曜日となる11年ぶりの「聖年(せいねん)」の年だが、コロナ禍のため海外渡航が叶わない日々。団体としての活動もオンラインなど模索が続く。そんな中、ローマ法王が聖年を1年延長したと発表した。「落ち着いたころぜひ足を運んでほしい。やってみないとわからない楽しさを味わって」
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4月18日