4月から下郷小学校コミュニティハウスで「名句鑑賞集中講座」の講師を務める 渡辺 萩風(わたなべのしゅうふう)さん (本名:渡辺 治夫)戸塚町在住 81歳
生きた証に詠み続ける
○…松尾芭蕉をはじめ、正岡子規などの名句を解説し、俳句を詠む楽しさを伝える講座。対話形式で進めていくという。「俳句を詠んだことがない人にも門戸を広げ、親しむ人が増えればコミュニティが盛んになる。一緒に楽しみましょう」と語りかける。
○…福岡県出身で大学卒業後、竹中工務店に入社。32歳でアメリカ・サンフランシスコ赴任を皮切りに空港建設プロジェクトなどで海外勤務を続け、30年以上で27カ国を渡り歩いた。駐在中、日本に詳しい外国人に出会うたび、日本文化への疎さを認識。50歳を過ぎてから歴史や万葉ことばを学び直し「日本の言葉の美しさを知った」。同僚の父であった俳人や高浜虚子の孫で俳誌ホトトギス主宰(当時)の稲畑汀子など良き師に恵まれ、58歳の時、奈良の伝統行事である鹿の角きりを30句の連作にした作品で日本伝統俳句協会賞を受賞。以来のめり込み、朝日俳壇には100句以上が掲載された。現在は区内や鎌倉など7つの俳句塾を月1回開いている。
○…35年前に構えた自宅の庭で「萩風」の由来である萩を毎年球根から育てる。秋には開花して風にそよぐ萩を愛でながら、自宅で句会を開くことも。ハイドンの音楽が好きで生まれたもう一つの俳号が「俳鈍」。「真面目腐ったのは萩風が多いけれど、リズム感があってちょっと面白いのが俳鈍にフィットするね」と笑う。
○…廻るコマになぞらえ「”継続は力”で詠み続けることが大事。俳句の中に生活があると言えるほど、私にとっては生きた証で、健康管理の一つ」と熱を込める。「メモと鉛筆さえあれば気軽にできる。受け身ではなくてアクティブに、無から有をクリエイトする喜び」を求め、チャレンジし続ける。
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4月18日