戸塚区役所3階地産地消直売コーナー出店者会の代表に就任した 渡辺 裕美さん 泉区在住 57歳
「新鮮な野菜」届ける
○…区役所で農家自ら地元の野菜を販売する地産地消直売コーナーの出店者会代表に就任。自身が作る野菜をアピールできると同時に、顧客の生の声を聞ける楽しさに魅了され早5年。今回初めてのまとめ役となった。「メンバー全員がこだわりを持って育てています。新鮮で安心な地元の野菜を楽しんでもらいたいですね」
○…農家に生まれ、幼い頃から食を常に意識して成長した。栄養士や介護福祉士としての仕事を経験し、農業に本腰を入れたのは、13年前に父が他界してからのこと。以来、無農薬野菜を作るために虫が嫌う植物を栽培し農薬代わりに使用したり、手作業で取り除くなどしたりと、情熱を傾けてきた。珍しい野菜も栽培し、種を手に入れるのに2年かかったこともあるとか。料理教室に通うなど、食についても常に研究を重ねており、2012年には食と農をつなげるスペシャリストとして市から認定を受けた。「日本ではメジャーではない野菜の料理レシピを直売所のお客さんに教えるのも、やりがいです」
○…農業への原動力は優しかった父との思い出。心の片隅で「こうしたらお父さん喜ぶかな」とよく考えているそう。その思いは社会人となった3人の娘も同じで、働き盛りの長女は農家を継ぐ意思をすでに見せている。最近は5歳と3歳の孫と一緒に畑に行くことも楽しみにしており「我が家の食の英才教育はピカイチです」と話す。
○…直売コーナーを訪れる人の中には、一人暮らしの高齢者も多い。「一緒に話すことで元気になってもらえると嬉しい」と笑みをこぼす。農家の後継ぎ問題が取り沙汰される中、地産の新鮮で安心な野菜をアピールしつつ、地元に元気を届けようとする強い意志がひしひしと伝わる。
|
<PR>
|
<PR>
4月18日