災害時の行動、家族で確認 市民団体がカード作成
家庭の災害の備えに役立ててもらおうと、鶴見中央地区あいねっと推進委員会は、緊急時の行動ルールを家族で確認し、書き込める「その時、どうするカード」を作成した。鶴見中央地区の小・中学校や町内会加入世帯に配布し、地域の防災につなげるねらいだ。
3・11契機に主婦発案
鶴見中央地区あいねっと推進委員会は、自治会や子ども会、青少年指導員など地域組織から成り、地域情報誌の発行などを通して同地区のまちづくりに取り組んでいる。
「その時、どうするカード」は、同委員会に参加する主婦の発案。東日本大震災の体験がきっかけになった。地震が起きた時、我が子はまだ帰宅前。混乱の中すぐに会うことができず、「不安だった」という。
家族が離ればなれの状況で災害が発生すれば、子どもも大人も自分自身で身を守る方法を考え判断し、行動できる力が必要になる。 そんな震災の反省から、家族同士で日頃から緊急時の行動ルールを話し合い、確認し合えるカードを作ることに決めた。
「カードに正解はない」
カードは、両面刷り。表面に「家に一人でいるとき」、裏面に「外にいたとき」のルールを書き込める。大きさは「家庭の冷蔵庫にも貼ってもらえるよう工夫した」というA4サイズだ。
災害発生から避難するまでを4つのステップに分け、段階的に「その時、どうするか」を家族で話し合えるようになっている。
こだわったのは、災害対応の「正解」を教えるものにはしないこと。家庭の状況によって、対応の仕方は異なるからだ。「正しい答えが書いてあるカードではない。あくまで各家庭でルールを考え、話し合う参考として利用してほしい」と同委員会は語る。
1万2千部配布
カードは、同地区の小・中学校や町内会加入世帯などへ約1万2000部配布された。「もしもの時のことを話し合ったことがない家庭は少なくない。家族と災害に向き合うきっかけになれば」と同委員会は話している。
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