鶴見区民文化センターサルビアホールの事業「サルビア・アーティストバンク」が好評だ。地域に音楽家を派遣する企画で、今春の始動以来、ホールに来場するのが難しい高齢者にも文化に触れる機会を創り、福祉施設などから依頼が集まっている。区外の依頼も多く、ホールは「いい反応を得ている」と初年度の成果に手ごたえを感じている。
アーティストバンクは、登録する音楽家を依頼のあった地域のイベントや施設へ派遣する仕組み。ホールを訪れる機会のない人にも、気軽に文化芸術に親しんでもらいたいと企画された。
登録アーティストは、公募で選出。今年度は、演奏家や民謡、朗読、紙芝居など幅広いジャンルの15組が登録している。
主催者の負担軽く
これまでの出張出演は、開催予定のものも含め、13件。その多くは高齢者施設や障害者施設だ。「ホールへ来場するのが難しい人に楽しんでもらっている」と担当者は話す。
区外からの依頼も多く、平塚や厚木への訪問もあった。「アーティストバンクのような仕組みは、他施設ではあまりないのでは」と担当者は分析する。
バンクの利点は、アーティストとのスケジュール調整や出演料の交渉などを、ホールスタッフがサポートすること。「一番大変」という当日までの準備の負担を減らし、イベントの企画経験がなくても開催しやすいよう工夫している。
また、柔軟な対応で、依頼を断ることはほとんどなく、実現されている。「予算や利用できる機材が限られていても、最大限パフォーマンスができるようアーティストが考える」という。
区内のPR強化を
今後は、区外の依頼より少ない区内からの依頼を増やしていきたいとする。「不特定多数の人が集まるイベントなどでPRしたい。病院への出張も実現したい」
現在は来年度新たに登録するアーティストの選考が始まっている。年内にはメンバーが決定し、来年4月にはお披露目公演を開く。
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