矢向地区連合会(鈴木憲三会長)が主催する自転車交通安全教室が2月4日、矢向小学校で開かれた。同地区の自転車事故が多いことから、交通ルールの遵守と基本走行の周知のため、5年ぶりに自治会が自主的に企画した。
5年前に行われた交通安全教室は矢向小学校から出発し、公道約1Kmのコースを子どもや大人混合の10人1組で走るものだった。しかし、踏切などもあり、ルートが危険といった安全面の課題があった。
前回の反省を踏まえ、今年は矢向小学校の校庭にコースを作って実施。区役所、同連合会の交通部や鶴見警察署、ボランティアサークルマロニエなどから約120人が協力し、20人ほどの小学生が参加した。
児童らは、交通ルールに関する講義を聞いてから、実際に1人ひとり自転車に乗ってコースを走った。でこぼこ道や、「止まれ」標識のある交差点、路上駐車された道などが再現され、子どもたちは苦戦しながらもルートをこなしていった。
車の脇に児童らが立ち、死角を勉強する場面もあった。車のドライバーが「死角に入って見えない」と話すと、子どもたちは驚いた様子だった。
負傷者ワースト1位
昨年1月から12月までの矢向での交通事故発生件数は全体で49件。負傷者は57に上り、内訳は自動車が16人、二輪車が15人、自転車が21人、歩行者が5人。自転車事故による負傷者数は区内の町内会のうちワースト1位となっている。その理由としては、矢向地区が比較的平たんなため、自転車に乗る人口自体が多いといったことが挙げられる。
同会交通部長の伊藤充繁さん=人物風土記で紹介=は「特によく見かけるのは傘さし運転やスマートフォンを見ながらの運転」と指摘する。他にも、新鶴見小学校前の歩道橋では道が狭いことから自転車に乗ったまま走行する人が多く、事故なども報告されているという。
伊藤さんは「矢向での交通事故を減らすために今後も教室を開いていきたいが、人集めが大変。地域で普段から協力してくれるような関係を作っていかなければ」と話した。
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