鶴見警察署が学生の力を借りて、被害のとどまらない振り込め詐欺を食い止めようとしている。鶴見大学地域貢献ボランティアサークルの学生たちが防犯寸劇を学び、区内で発表する試みだ。神奈川県警察は「孫と同じ世代が演じることで高齢者に高い効果がある」と見ている。
振り込め詐欺は、区内5月末時点で被害総額が1億を超えるなど、大きな被害が出ている。
被害を食い止めようと、県警や神奈川県庁が行う対策の中に防犯寸劇がある。これは振り込め詐欺などの犯人と被害者役を演じて行う短い劇。分かりやすく犯罪の手口を伝え、犯罪防止に役立てるもの。
使命感感じて
普段は大学周辺をパトロールし、地域で行われる防犯イベントに参加するなど、積極的に活動している同サークル。
きっかけは大学に鶴見警察署が防犯講話に来たことだった。その中で、振り込め詐欺の被害を聞いたメンバーが「自分たちも寸劇をやりたい」と意欲を示し、実際に学ぶことになった。
打ち合わせ初回となった6月13日、学生約15人が訪れ、台本や実際の寸劇の動画を見てイメージを掴んだ。
学生は「自分たちがやらなきゃと思った。ボランティアは楽しいからそれで人のためになるなら。笑わせながら印象に残る寸劇がしたい」と意気込んだ。
県警では2012年頃から防犯寸劇を学生に教える取り組みが始まっており、主に高校の演劇部やボランティア部などで演じられてきた。
県警の亀田明史巡査部長は「学生は台本をアレンジしてくれたりして、学校ごとの個性が出て面白い」と話し、「学生が寸劇をすると非常に受けが良い。孫と同じくらいの若者が演じることで喜んで、より注意してくれる」と学生たちの活動に期待している。
学生たちは実際に防犯寸劇を学んだ後、区内の福祉施設などで発表していく予定だという。
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