子どもが大人と対話するイベント「トークフォークダンス」がこのほど、寺尾中学校で行われ、同校の3年生が年齢も職業も違う地域の大人たちと一対一で様々なテーマについて語り合った。神奈川県内での開催は初めて。
トークフォークダンスは、子どもと大人が輪を作って一対一で向かい合い、様々なテーマに対し、自分の考えを語るもの。フォークダンスのように次々と相手を替え、たくさんの人と対話をする。
福岡県のコミュニティスクールが発祥で、普段は接点のない地域の大人と子どもが出会い、互いを身近に感じ、多様な価値観を知る機会を提供することを目的としている。
大人を身近に
主催したのは子どもの居場所づくりや学習支援などに取り組むNPO法人サードプレイス。地域の子どもたちが大人のことを「先生」と呼ぶことに違和感を感じていた。「もっと子どもと大人の出会いの場を作りたい」「顔の見える関係づくりを進めたい」と開催を決め、学校への提案や集客を行ってきた。学校側も子どもたちの貴重な経験になると快諾した。
”別世界”感じて
当日は、同校の3年生約374人と保護者や地域住民など、20〜80代の大人約130人が参加。4つのグループに分かれ、1分間ずつ対話をした。
初め、テーマは「昨日何をしていたか」「好きな食べ物」などの簡単なものから、次第に「大人になるとはどういうことか」「豊かな暮らしとは何か」など深い質問へ。恥ずかしそうにしていた参加者も、しばらくすると打ち解けたように柔らかい表情になっていた。
参加した中学生は「普段話さない年代と話せて面白かった」と話し、尻手在住の女性は「別世界の話を聞いた気持ち。良い子ばかりで若さと元気をもらった」と喜んだ。
サードプレイスは「自己紹介などはしないし、1分ずつで隣に移動してしまうが確実につながりのような安心感、信頼感の芽が生まれていた」と手ごたえを実感。今後については「他の地域で開催したいという声もあるが、協力者の賛同が集まれば実現できるかも」と集客や運営など担い手確保の課題についても触れていた。
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